Sadowsky NYC Deluxe Satin
身近で当たり前になったサドウスキー
Tokyo?TYO?Metro?Express?
いつの間にやら色々増えていてよく分からないサドウスキー。
確かな事と言ったらこれ。
「あのサドウスキーが身近な存在になった」
いや本当、一昔前二昔前じゃ考えられない話ですよね。
サドウスキーが当然のように量産されてるとか有り得なかったなと。
TOKYOの登場時点で結構な事件だったんじゃないかと思うサドウスキー。
そこからさらに快進撃が続き、
『あって当前』
そんなレベルまで来ている恐ろしさ。
凄い時代になったとしか言い様がありません。
安価なものばかり扱っていた地元の楽器店。
そこにサドウスキーが普通に存在していたりする事実。
何気に衝撃的な光景だとびびります。
相変わらず高いNYC
かなり身近になった感のあるサドウスキー。
特価品や中古ならそれこそ10万円台で買えても不思議ではないのが今の世の中。
一方、昔そのまんまなイメージ、高級なのがサドウスキーNYC。
NYCなんて付けないのが本来の形かそれはともかく、その容赦のない値段にある意味安心するものすらあったり。
以前にも記事にしましたが、初めて買ったベースマガジンの広告を見てブッ飛んだのをいまだによく覚えてます。
「え!こんな高いベースがあるの!?」
「どんな音がするんだよシャドウスカイ!?」
無知そのもの、名前も何も知らなかったのも手伝ってか、その値段の絶大なインパクトったらありませんでした。
70万クラスは当たり前。
中には100万超えなんてのもあるNYC。
ブランドの確立、差別化の意味合いも強いのではないかと想像しますが、それだけの実績と支持があるのも否定できなそうなのが本場サドウスキー。
根強く憧れる人がいるのも分かるところ。
サドウスキーNYC デラックス・サテンシリーズ
そんなNYCに廉価版があると知って驚いた先日。
「絶対NYCが欲しい!」
こだわる人にとっては非常にありがたい存在かもしれません。
何をコストダウンしたのかちょっと調べてみたところ、
・オプションの排除
・サテンフィニッシュのみ
・完全無傷の木材以外も使う
こんな要因から価格を下げて作れるようにした様子。
オプション排除、サテンフィニッシュなど、それも分かる要因ではありますが、一番気になるのはやっぱり木材についてですかね。
ほんの僅かな傷でもあれば避けていた木材、それを使用するようになったのは確かに大きそう。
そこを徹底的にこだわるか、「いや別に気にしないよ?」ってなるかは好みの問題、各々の思想、主義に委ねられそうな部分。
自分だったら後者のノリで良いかなって気がします。
「あまりにも音に違いがありすぎる!」ってことならさすがに考えちゃいますが、素人目に見たらまったく分からないレベル、音に差異もないなんて話だったらまぁ、そんな神経質に気にしない方が得ではないかと。
で、その値段の方はどれぐらいかと言うと、
『50~60万』
どこが安いねん!とツッコミを入れたくなりそうですが、そんな馬鹿ほど安くなるわけないだろって言われればそれもその通り、でも新品NYCとして値段が下がってるのは確か。
「お値段80万円」
と言われてしまうと絶望かドン引きするものがありそうなところ、
「50万?行けるかも?」
って気がしてくる不思議。
50万だって大金なのは間違いないけど、ギリギリのラインと申しますか、手が出せる絶妙なポジション取りに思えるのが何ともニクい。
「思い切ってNYC!」
国産かどうしようか悩みを抱えたプレイヤー。
その後押しをするに十分な価格設定と言えそうです。
『絶対使える』がサドウスキーのイメージ
・音が良いか悪いか?
・見た目が好きか嫌いか?
・好みに合うかどうか?
そういった点をあえて置いて考えてみる部分、
「道具として優秀か?」
これについてサドウスキーのその有用性を否定する人はいないと思います。
だからこその今日の支持と人気でもあるはず。
たとえば古いスタイルのジャズベースの難点を簡単に挙げてみるとしたら、
・メンテナンス性に難がある
・ポジションによってムラがある
・ヘッド落ちなどバランスに問題がある
・出力がハイインピーダンス
・ノイズが気になる
こんなことが気になる面として語られるはず。
それを含めての良さがあるのも間違いない一方、いざ仕事道具として毎日付き合うにはしんどい面があるのも否定できない。
もっとバランス良く扱いやすいもの、即戦力の安定したスタイルの楽器が欲しくなるのは必然。
ただ、あまりにフェンダースタイルから離れすぎるのも一つにはリスキー。
肝心の音がスッカスカになってしまう、バンドに馴染まないのでは困るのも当然の話。
楽を求めすぎた結果、あるべき機能を果たしてくれないのでは本末転倒。
そんなことを考えていくとやはり、サドウスキーってのは大した存在だと納得せざるを得ません。
一見は普通のジャズベースのようだけれど、実用性を考慮したアレンジがいくつも施されていることを確認できます。
それをつまらないと評するのも理解できる話。
実際、自分もそんな好きではありません。
しかし、その機能性と実用性を否定することは無理だろうと認識している次第。
後、何気に重要、面白いと思うのは、
『スマートで華がある』
見た目の何かいいかんじ感もサドウスキーの特徴かなって気がするところ。
ただのジャズベのはずが妙に垢抜けてる印象を受けるのが不思議。
も~のすごく安易な言い回しですが、
『都会的』
これがあらわれているのがサドウスキー。
ボディシェイプ、ヘッドシェイプ、何か絶妙なものがあるんでしょうね。
野暮ったいヴィンテージでじゃなくその洗練っぷりに惹かれるのも分かります。
そんなこんな自分的印象としては、
「サドウスキーに何か不安ってあるの?」
と言うべき楽器かなって感じでしょうかね。
サドウスキーが好きでサドウスキーが欲しい人がサドウスキーに対して何か不安を感じる必要があるのか、全然使えない楽器なんじゃないかって不安を抱くのだろうか、そんな疑問すら湧くかもしれません。
好みのスタイルの楽器じゃないから自分は使いませんが、どハマリするぐらい好きだったらどんなに楽か助かるか、それを考えることはよくあります。
『軽くて安定しててノイズレスで幅広く使えるジャズベ』
これって完璧ですよね。
逆が欲しいならヴィンテージ系のフェンダーに行けばよし。
極論、その二つがあれば困ることってないんじゃないかと。
当然のように5弦を作ってるのもサドウスキー。
もはや定番化してるその勢力拡大っぷりに戦慄するものすらあります。
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