ベースと左手 (22)
恐怖のジラウドフルチューン
知っている人ならもはや説明不要。
超高速超解像度仕様。
ちょっとしたバズでも容赦なく再生する恐るべき存在。
押弦技術も離弦技術も自然と磨かれます。
鈍臭い弾き方をしているとシャリシャリうるさくて嫌になります。
右手も左手も悪い場合、それはそれは大変なことに。
フルチューン弾くなら縦振動のタッチについての研究も必須。
難しいからこそ、タッチを鍛えるのにこんな良いベースはない。
右手についてはOPBが最強にシビアと言えますが、レンジの広さと高速性で言えばフルチューンに勝るものなし。
やっぱり楽器の選択は大事
「歯切れ良くベースを弾きたい!」
こう望むとして何をすべきか?意識すべきか?
他力本願的に聞こえるかもしれないけど、
「歯切れ良く弾きたいなら歯切れ良い楽器を弾く」
こういうことが言えると思うんですよね。
根本的に相性が悪い、使うべき道具を誤っているのはまずいぞと。
遠回りしまくってきた人間だからこそ主張したいのは、
・そもそもの特性が鈍臭い
・立ち上がりにもアタックにも難がある
・レンジがあまりに狭すぎる
この手の楽器で頑張るのは色々辛いということ。
そもそもが遅すぎる楽器で四苦八苦するのは楽しくもありません。
「上手くなりたい!」と言っても具体的にどこを伸ばしたいのか、どういった部分が好きなのか、それに応えてくれない楽器を弾くのは実はなかなかの苦行です。
自分がなぜジラウドベースが好きなのかと言ったら、
「もっとタッチを鍛えたい!」
「そのままドーンと出てくれ!」
「鈍臭いなまったベースはもう嫌だ!」
このあたりを突き詰めていった場合、ジラウドが最適だと辿り着いたわけですね。
弘法筆を選ばずを目指すのもいいけど、自分が弾きたい楽器、弾くべき楽器が分からないのも問題あり。
一瞬で音を出して切りたいならそれに応えてくれる楽器を使う。
それによって自然と感覚も認識も変わっていきます。
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自然と鍛えられる楽器の面白さ
タッチレスポンスに優れた楽器を弾いていて何が良いかって、
『成果がすぐ分かる』
これも声を大にしておきたいところ。
フルチューンの楽器をフルレンジのシステムで弾く。
小細工も誤魔化しもなしにドカ~ン!と全部出るセッティングで鳴らす。
これでタッチコントロールの感覚が分からない、変化を認識できない、何を言っているのか意味不明って人は存在しないでしょう。
ちょっとした違いでも出してくれるのがフルチューン。
取り組んだことに対する結果が早く得られるようになるのが素晴らしい。
一朝一夕で技術が身に付くわけがないのも確かな一方、反応が薄い楽器で練習するのとは色々な意味でその密度が異なるものになります。
今でこそフルチューン大好きになりましたが、体験当初は恐怖の対象だったのが本当の話。
自分の粗、甘さ、下手さがそのまま出る分、楽器にめっちゃくちゃ鍛えられました。
早く上手くなりたいならフルチューン。
左手が弱いとかまず許してくれません。
バズが出ないようになったらそれだけでも凄い。
前回触れたスタッカートについても同様。
これだけ真剣に向き合える楽器はありません。
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