IBANEZという名の定番と狂気 阿修羅7弦ベースとSRH500

IBANEZという名の定番異端児

 

 

阿修羅ベース

 

一見は普通っぽい6弦ベース。

中身は4弦フレッテッド+2弦フレットレス。

 

「なんじゃそりゃ!?」

 

その登場にブッたまげたのがアイバニーズの阿修羅ベース。

 

実際に弾きましたが、ま~、笑っちゃいましたね。

 

考え方としては、『通常の4弦ベース+フレットレスのDG弦だけを追加』って感じなんですが、当然、そんな楽に弾けるわけはありません。

 

もしかしたら、多弦に慣れていない人の方が逆に分かりやすかったり、上手く扱える可能性があるのかもしれないと想像もします。

 

どうしてもこう、ローB弦とハイC弦を求めちゃうと言いますか、手癖になっちゃってる面がありますからね。

 

その意味でも、単なる多弦ベースと認識するのは違うであろう、非常に面白い可能性を感じるのが阿修羅ベース。

 

「基本はフレッテッド!メロディはフレットレス!こいつを一本のベースで実現したい!」

 

これを言われるまま作ってしまった気がする、なんともアホなノリが素晴らしい。

 

オリジナリティを売りにする個人工房でも躊躇するか、邪道だ無駄だと避ける仕様にしか思えないところ、大手が量産しちゃうというその痛快さ。

 

弾き手も作り手もドン引きしそうな、そのチャレンジャーな姿勢がたまりません。

 

IBANEZ SRAS7 ASHULA 魔の7弦ベース

 

前身モデルでも十分に変態そのものでしたが、

 

「まだやるか!」

 

まさかの7弦へのバージョンアップで驚愕。

 

しかも低音弦側をフレットレス、高音弦側をフレッテッドにするという、以前とは逆の組み合わせにしてるのも面白い。

 

これってのはもしかしたら、そういう要望が多かったってことなんですかね?

思った以上に反響があったのか?評判が上々だったのか?

 

一度限りの悪ふざけかと思いきや、次をかますってのがさすがアイバニーズ。

完全にブッ飛んじゃってます。

 

で、この新阿修羅。

 

基本的には、

 

・3弦ベース フレットレス (A、D、G)

・4弦ベース フレッテッド (E、A、D、G)

 

この組み合わせになる様子。

 

ユニークなのは、フレットレスの方はピエゾPUで鳴らすシステムになっていることでしょうかね。

 

ソリッドでありながらエレアコ感覚を狙っているのか、さらにわけの分からない仕様になっているのが楽しい。

 

また、阿修羅の笑っちゃうところは、フレテッドの方のPU位置は意外と普通ということ。

それこそ、ジャズベースのPU位置と大差ないぐらいの設定かな?

 

サウンド自体については異端だったりイロモノ狙いではない、実用性の考慮と本気度を表している部分にニヤリとさせられます。

 

フレットレスは24フレットでフレッテッドの方は22フレットという、ドッシリ弾きたい派やスラップ派にはこれも嬉しいポイントなんじゃないかと。

 

「ピエゾの方のボリュームを絞っておけば4弦に早変わり!」

 

と言うのは無理があるにしても、チューニングや弾き手の感覚次第でめっちゃくちゃ面白いベースになりそうなのは間違いありません。

 

ルーパーを利用したソロパフォーマンスなどをするにも、凄く可能性が広がりそうですよね。

 

「賛否両論で当たり前!」

「無難な称賛なんか求めちゃいない!」

「弾けるもんなら弾いてみやがれ!」

 

そんな姿勢に後ずさり&熱いものを感じてしまう楽器です。

 

 IBANEZ  SRAS7-RSG

IBANEZ SRAS7-RSG

 

IBANEZの前にちょっとCITRONを語る。

 

自分がいまだに憧れを持っているのが、

 

『Citron』

 

贅沢なホロウ構造のベース。

 

ソリッドと言うよりはもう、完全にアコースティックのそれですね。

ボディの厚みといい、鳴り方、サウンドといい、セミアコってレベルではありません。

 

一方、フルアコやアコベそのままのノリとも違うのがシトロンの面白さ。

生音だけではなく、アンプから出る音にも納得、満足させられるのが素晴らしい。

扱いやすさと弾きやすさはソリッドのベースの感覚があって実に馴染みやすい。

 

まさしく、

 

『アコースティックなエレクトリックベース』

 

これを非常に高レベルで実現している楽器だと認識しています。

 

ただ、シトロンには大きな問題があります。

 

それは何か?

 

『高い』

 

こう言わざるを得ないのが正直なところ。

 

物を考えれば納得。

むしろ良心的だと判断することも可能。

唯一無二の素晴らしい楽器です。

 

ただ、現実問題、メインにならないだろう楽器に何十万とかけるとなると、なかなか手が出にくいものがありますよね。

 

憧れもあるし欲しくもあるけど高嶺の花。

自分にとってシトロンはそんな存在です。

 

IBANEZ SRH500 新種のアコースティックベース

 

そんなシトロンと同じ方向性と匂いを感じるのが、アイバニーズのSRH500。

 

登場が地味に嬉しかったこのベース。

阿修羅のようなブッ飛んだ存在ではありませんが、個人的にお気に入りな存在。

 

厚みのあるホロウボディにエレクトリックの感覚と扱いやすさを持っている、ありそうで意外とないそんなユニークなベース。

 

裏パネルで各弦のボリュームを設定できるのも分かってますね。

見た目のメリットだけで使えないアコベが多い中、実用性へのさすがの配慮です。

 

とまぁ、何をどう褒めようと、値段的にも楽器としてのランク的にも、シトロンと比較するのは失礼という話かもしれません。

 

実際、そのディープなサウンドと品質を比べたら、どうにもならない差があるんじゃないかとも思います。

 

でも本当、

 

「この値段でこのベースを作っちゃうかい!?」

 

そこを驚かされるのがアイバニーズ。

手の届きやすい価格帯かつ、ブッ飛んだこともやってくれるその姿勢に惚れます。

 

発展してほしいと願っていた分野だけに、大手が手頃な価格でこれを出してくれたという、その点に感動すらありましたね。

 

さすがに完璧までを求めるのは無理そうだけど、先の可能性という意味で、個人的にこれほど歓迎したい存在もありません。

 

フレットレスと5弦とあるのも嬉しいところ。

もしも6弦仕様が登場したら速攻で買っちゃいそうです。

 

IBANEZ  SRH500F

IBANEZ SRH500F

 

初めてのベースはIBANEZ

 

ベースを始めて初めて手にしたのがアイバニーズ。

その縁で思い入れもありますし、応援したくもあるんですよね。

 

今の自分の好みからは方向性が違う楽器でもありますが、だからこそと言うか、意味不明な方向に突っ走ってくれる勢いとノリがあるから、その存在が好きになれてしまいます。

 

変なことをやると言っても、単なる成金趣味みたいなのとは違うし、しっかりコンセプトを感じるから素晴らしい。

 

フェンダーコピーから外れ、『らしさ』を失わずに進む希少な大手。

まだまだブッ飛ばしていってほしい次第。

 

【ブログカテゴリー】