KEN SMITH CLASSIC WAX POLISH
自作フィンガーランプに使うオイル
自分がフィンガーランプを自作する際はケンスミスのオイルを必ず使用します。
ワックスと呼ぶのかポリッシュと呼ぶのか?
そのあたりの違いについてはよく分かりませんが、いずれにせよ、スミスのオイルは非常に扱いやすくて良い感じですね。
一般的なレモンオイルなどと比較し、明らかに異なるのがその粘性。
サラサラのオイルではなく、ゼリー状と言ってもいいぐらいの粘り気があります。
レモンオイルなどの場合、保湿や保護の目的というよりは汚れ落としの側面が強いように感じる為、実は似て異なるもののようにも思えるところ。
揮発性の高いレモンオイルにもそれならではのメリットがありそうですが、木材の艶出しと保護目的で言えば、粘性の高いオイルを使用した方が良いのかなと。
実際、スミスのオイルを使うと、なんか良い感じの色と艶が出るんですよね。
フィンガーランプを自作する時に何が一番楽しみかって、色の濃い銘木にこのオイルを塗る瞬間が快感なんだと断言します。
一気に色が濃くなる、艶と高級感が出るという、あの瞬間が堪りません。
これまでいくつもフィンガーランプの自作をしてきましたが、いまだにオイルを塗る際には心が踊ります。
スミスのオイルは非常に粘性が高く、少量でも扱いやすく伸ばしやすいから助かるんですよね。
なんでもドバドバ塗ればいいってもんじゃないし、そのあたり、サラサラ・シャバシャバのものより丁寧に仕上げられる感じがまた良い。
地味に必須、愛用の逸品です。
指板・ネック・ボディのケアにも
本来の目的を考えれば、フィンガーランプに使用するのは番外と言うべきか、こちらの用途に使うのが正道なんでしょうね。
実際、「ちょっと乾燥気味かな?」と感じる指板があったら自分も使用しますし、オイルフィニッシュのボディに使用することもあります。
フェンダージャパンのジャズベースの塗装を剥がした際にもスミスのオイルを使用、自分でオイルフィニッシュのベースにしてしまいました。
まぁ、楽器全体を塗るには量が物足りない為、1からやるにはちょっと高くついてしまうところではありますが、ちょっとした汚れ落としや艶出しに使うぐらいであれば、そんな大量に使う必要はないでしょう。
前述の通り、粘性が高い為、少量の使用でもよく伸びて扱いやすいですし、指板をオイルまみれにしてしまうなんて心配も少なくなるはず。
やたらめったらオイルを塗りまくって指板が傷むとか、フレットが浮いてきちゃうとか、それを防ぐためにも粘性が高いのはありがたいですね。
そもそもの話、毎日のように弾いていれば、指板に油分は与えられるものではないかと想像。
要するに、汚れに対してそんなに神経質になるべきはない部分だとも思うので、ほんのたまにこういう保湿・保護性の高いオイルをごく少量塗るぐらいの方が良さそうです。
ついつい使いたくなってしまったりもするものだけれど、指板についてはちょっと注意が必要でしょうね。
また、すぐに揮発したり速攻で乾くというものでもないので、そのあたりについても余裕を見た方が良いかなって印象。
「ほんの少量をじっくり使う」
そうやって構えた方が味わい的にも美味しいかなと。
ポリ・ウレタン塗装 ラッカー塗装にはFORMULA POLISH
オイル仕上げではない塗装の場合、こちらの使用がおすすめ。
謎のピンク色が怪しさをただよわせてますが、こちらもスミスの製品です。
超強力に汚れを落としたいということであれば、研磨剤入りのものでガシガシ磨いた方が分かりやすく効果を得られますが、成分が強すぎて塗装が傷む可能性があるのが難点。
特にラッカー塗装の場合には注意が必要ですね。
汚れ落としや保護をするどころか、ダメージを与えてしまうかもしれません。
そこを行くと、このスミスのポリッシュはかなりソフトな印象。
物足りない人がいてもおかしくないぐらい、優しい使用感。
その分だけ塗装を傷めてしまう心配がいらなそうですし、そういう方向性のポリッシュが欲しいなら、まずはこいつを使ってみてはいかがかと。
こちらも前述のワックスポリッシュと同様、少量の使用で済んだり、適度に粘性があってかなり扱いやすいですね。
無難と言うと言葉が悪いようですが、安心して使えるものであることに違いなし。
過ぎたるは及ばざるが如し
人間、ついつい劇的な効果を期待してしまいがちですが、それを求めた結果、あまりに毒性が強くなりすぎたり、使いすぎれば害をもたらしたり、そういうリスクもあるのが現実というもの。
その点において、スミスの製品には実用の安心感がある印象。
使いすぎにさえ気を付ければ、便利に確実に活躍してくれます。
通販番組的な派手さはないけど、地味に優秀でありがたい存在。
世の中、実に様々な製品がありますが、とりあえずスミスを選んでおけば間違いはない、失敗はない、そう言えるものではないかと感じます。
他にもっと素晴らしい製品が存在するとしても、その基準値をつくる意味で所有しておくのも悪くないんじゃないかと。
実際、ちょっとやそっとでは歯が立たない強力な汚れに対峙した際、「これはスミスじゃ厳しいな・・こいつの番か!」と違うものを使うこともある自分。
中古購入であまりに酷い楽器に当たった場合、普段は絶対使わないような強烈なやつを使う場合もありますし、適材適所ということでしょう。
繰り返すようですが、そうやって自分の中で基準値をつくっておけば、目的用途に応じたベストな選択がしやすくなるものだと考えます。
その意味でスミスの無難さ、安心・安定感は非常に助かりますね。
「やっちまった・・!」
こうなる心配はそうそうないはず。
ホームセンターで木工用のオイルを買うのも有りですが、大袈裟ではなくめっちゃくちゃ臭いやつとかもあるので要注意。
そのあたりについてもスミスは扱いやすくて良いですよ。