ベースと速弾き (7) 指弾きと言えばレイキング

ベースとレイキング

 

ベースの奏法として重要な存在になるのがレイキング。

語源がなんなのかは知りませんが、右手の効率化を目指す上でこれほど美味しい奏法はありません。

 

たとえば1弦を人差し指アポヤンドで弾いた場合、2弦に指が寄りかかることになります。

そしてその流れと勢いで弾けるのがレイキング。

次の音を中指で鳴らすのではなく、人差し指のまま鳴らせるのがミソ。

 

ほぼ一回の動作で複数の弦を鳴らせる、楽に音数を増やせるという、非常にお得な奏法ですね。

 

無理に高速化せずとも効率的に弾くには必須ですし、指弾きのベースならではのサウンドやグルーブを出すにも効果的な弾き方と言えるでしょう。

ジャズのウォーキングベースなどを弾くにも、レイキングを加えることによって独特なニュアンスが生まれます。

 

速弾きにもおすすめ

 

とりあえず、1弦と2弦のレイキングで考えてみましょう。

 

6連のパターンをつくるのであればまず、1弦を人差し指で弾きます。

次にレイキングで人差し指のまま2弦を弾く。

その次に中指で2弦を弾いて3音のパターンを完成させる。

これを高速に繰り返すことにより、速いフレーズでもかなり楽に弾けるようになるはず。

 

左手はハンマリングを加え、右手は人差し指だけを使うというのも面白いですね。

1弦を人差し指、レイキングで2弦も人差し指、その次の2弦の音を左手のハンマリングを利用して鳴らすようにしてみましょう。

人差し指のシンプルな動作だけでも、高速な6連のパターンをつくれるようになります。

 

6連のフレーズではパターンが限られる、もっとバリエーションを増やしたいということであれば、3弦の方までレイキングを加えてみるのもおすすめ。

1弦を人差し指、2弦も人差し指、さらに3弦まで人差し指でレイキングして、次の音を中指で鳴らすようにすると、4音のパターンをつくることが可能。

これは速弾きに限らず利用しやすいフレーズと流れになりますし、覚えておいて損はありません。

 

さらに先を行くのであればあの奏法にもなります。

頑張るのは左手に任せ、1弦から4弦まで人差し指でレイキング。

速弾きが好きな人、勘の良い人ならお気付きですね。

 

そうです『スウィープ』です。

 

ギターのあのアップピッキング時と同じことをベースの指弾きでやってしまおうという話。

 

アップピッキングで力強く弾くのはなかなか難しいものですが、ベースの指弾きの場合、高音弦から低音弦まで自然な流れで弾くことができる為、慣れてしまえば意外とあっさりできるようになってしまいます。

 

コツを言うならば指だけを動かすのではなく、腕を引くような肘を上げるような感覚で弾くと力強くかつ、かなり楽に鳴らせるようになるんじゃないかと。

 

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レイキングの複雑化は厳しい

 

「手癖」と言うと悪いイメージがありますが、レイキングを使用するにおいて重要なのはこの手癖を作り上げること、一連の動作を自然なものにするということだと考えます。

 

自然な感覚で弾けるようになることが重要であり、それがフレーズのスピード感やスムーズな運指を生む要因にもなるはずです。

 

一方、何でもかんでもレイキング化したり、過度な効率化を図るのも考えもの。

 

たとえば、右手の3フィンガーを使用して6連のパターンを弾くとしましょう。

1弦を薬・中・人差し指で弾き、問題はこの次。

ここで2弦を弾くとなった場合、人差し指でレイキングするのではなく、また薬指から始めて3フィンガーの流れを止めない方が自分は楽に弾けます。

右手の【薬・中・人、薬・中・人】の流れは絶対に壊したくないわけです。

 

ところがここにレイキングを加わえると、かなり厄介な事態になってきてしまいます。

1弦の薬・中・人の次にレイキングで2弦を人差し指で鳴らすとなると、次に使用するのは薬・中指ということになります。

それでまた1弦に戻るとしたら、人・薬・中指。

そこから2弦に行くとすると、中・人・薬指。

頭に来る指がずれていってしまう為、これがめちゃくちゃややこしくて難しい。

 

これをもう、何も考えず完璧に弾ける、どの指でも全部同じ感覚で弾けるというのは、とんでもない次元、修練の極みの領域と言えるでしょう。

 

自分が3フィンガーで分かりやすい6連のパターンを弾くのであればやはり、薬・中・人差し指のパターンはなるべく崩さないようにしたい。

前述のように手癖にしてしまうと言いますか、体的にも脳的にも動作を単純効率化した方がスムーズであり、その方が楽だと感じます。

 

これは人差し指と中指の2フィンガーにしてもそうですね。

中指のレイキングを加えるだけでも結構ややこしいことになってきます。

使い方と流れが分かってくれば美味しい奏法になりますが、でもやはり、何でもかんでもレイキングしてればいいってものではないのは確かでしょう。

 

そのフレーズやパターン、流れによってはまったく活きなくなる可能性があるし、複雑化してかえって非効率なものになってしまうことも考えられます。

速く弾くための方法も理論も多くあるのだと想像しますが、個人的には極力、動作自体は簡略化していきたいところ。

 

これは本当、レイキングなんかは特にそうですね。

人差し指のレイキングをメインに、他の指での使用はあまりしたくないかなと。

どの指で頭を出すのか、どの指でレイキングするのか、それがまったく分からない、把握もせずに何となくで弾くのはちょっときつい。

 

レイキングするにも速弾きするにも普通に弾くにも、なるべく単純動作化して楽に効率的に弾けるようになりたい、そんなことを思う次第です。

奏法の超複雑化が自分に向いているのかどうか、そこを見極めるのも速弾きにおいて重要なポイントではないかと考えます。

 

極端な話、10本の指を駆使したスーパーマルチフィンガーにオールレイキングとか、これっぽっちもやる気になりません。

無理してそんなことをするより普通の2フィンガーの方が速く弾けるし、複雑なフレーズにも分かりやすく対処できるでしょうね。