ジラウドベース 選び方のポイント 楽器探しについて考える (5)

ジラウド選び 目次

 

 

ジラウドのベース

 

基本的には「フェンダーベースの発展型」と考えると、とりあえず話は早いかと思うところ。

 

メビウスシリーズなどについては見た目もそれですし、オリジナルシェイプであるJ-BASSやフーリエなどにしても、大本になっているのはフェンダーではないかと想像。

 

かなり変わってる楽器を作ってるようなイメージがありそうな気もしますが、そもそも店主である福田さんがプロミュージシャンである為、実用外でコンセプトもハッキリしないようなものなんてのは作らない印象。

 

しかも、69年製のジャズベをリアルタイムで使用していたと来ますから、これは本当、誰よりもジャズベースのことを知ってるとも言えるはず。

 

ジラウドの楽器は自由度が高くなる分、扱いが難しい面も確かにあるとは思いますが、一方、それだけ選択肢が豊富なことも意味しています。

「シンプルなパッシブが好き!」という人でも普通に受け入れることができる仕様もあるでしょう。

 

それこそ、「ジェマーソンチューン」なんてのも存在するぐらいですから、古いソウル・ファンクが好きな人などでもまったく問題なし。

シンプルの極みであるOPBも作っていたり、パッシブ派だからこそハマる楽器も魅力的。

 

超ハイファイだったりオールラウンドな方向はもちろん、ごくスタンダードだったり控え目だったり、渋く泥臭くも行ける懐の広さがあるんじゃないかと。

 

ちなみに自分の場合、メタルのベースを攻略するための相談をしに行ったことなんかもあります。

 

電装系の選択

 

この部分の説明が非常に難しい気もするジラウド。

とりあえずここでは難しく考えず、簡単にまとめてみたいと思います。

 

【フルチューン】

超高速レスポンス・超ワイドレンジを狙うならこれ。

PUからバッファに直で送りさらにプリを通す超ハイファイ仕様。

とにかくタッチへの反応とEQの効き方が凄い。

異次元のスラップサウンドも実現できる。

使いこなすのは難しいけど慣れると他では物足りなくなる。

 

【ノーマルチューン】

フルチューンにやり過ぎ感があるならこっちが無難。

それでも十分にワイドレンジで高速。

EQを絞り気味にして渋くするも良し。

バランスが良くまさにオールラウンド。

中途半端ということではなくむしろ完璧って印象。

 

【ネオパッシブ】

プリアンプは通さずバッファだけを通す仕様。

一聴すると意外と普通なようでもレスポンスは凄い。

ローインピーダンス出力の恩恵も受けられるのが美味しい。

スラッパーなどを通せばフルチューンと同等の超絶サウンドも実現可。

もちろんパッシブトーンを活かした渋い音・甘い音も得意。

フレットレスとの相性が素晴らしい。

 

【簡易ネオパッシブ】

終段にバッファを1つという最もシンプルな仕様。

出力はローインピーダンスだけど使い心地は完全にパッシブ。

言うまでもなくパッシブ派に最高。

フェンダー系の楽器が好きなら一番受け入れやすいはず。

これまたフレットレスに超良い。

 

【パッシブ】

OPB以外にやってくれるのかは分からないが存在はする。

外部機器の性能が良いならやっぱり魅力的。

ジラウドのプリ・バッファを通して鳴らした際の気持ち良さは格別。

シンプルにタッチを鍛えたいならこれ。

 

内蔵プリアンプの選択

 

基本的な選択肢は2つなのでそこまで悩む必要はないんじゃないかと。

扱いに多少の慣れは必要だけど操作自体は実はすごく簡単です。

 

【JFDT-C】 

ベースとトレブルの2バンドEQ。

変な癖がなく使いやすい。

めっちゃくちゃ幅広く音づくりできる。

超絶ワイドレンジにしたいならスラップモードONがおすすめ。

弦代の節約なんかにも良いかもしれない。

 

【Mobius】

トーンのツマミは1つ。

それでもめちゃくちゃ幅広く音づくりできる。

ハイファイとローファイどっちもいける。

JFDT-Cよりもボトム豊かで重心が低い印象。

プレベやフレットレスとの相性も良い。

1トーンだからJB・PBの見た目に違和感なくはまる。

 

【なし】

あえてネオパッシブ止まりにするのも普通にありではないかと。

EQの操作が苦手だったり面倒なら迷いがなくなるはず。

意外とそれが出来なくて使いこなしが分からなくなる人も多い印象。

シンプルに済むならそれに越したこともない。

 

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PUの選択

 

【JJスタイル】

いわゆるジャズベースタイプ 。

ジャズベが好きなら当然これ。

PU位置は60年代が基本。

5弦仕様もあり。

 

【PBスタイル】

そのまんまプレベ。

プレベが好きならこれ。

実はジャズベを遥かに上回る超ハイファイ仕様にもできる。

磁界を変えるジェマーソンチューンも存在する。

4弦のみ。

 

【PJスタイル】

読んで字の如くP+Jの組み合わせ。

ここ数年前までは存在しなかったジラウドの新仕様。

巷によくあるPJとは次元が違う。

アクティブバランサーの搭載が必須。

フルチューンで最強にレンジが広くなる。

4弦のみ。

 

【ハムバッカー】

前述のJJを二連にしたPU。

PUケースにパラレル/シリーズ切り替えスイッチ内蔵。

超ハイファイもぶっといのも分かりやすく使い分けできる。

PU位置は基本的にはJBとPB同様。

ただ、過去にはミュージックマン位置も存在していた。

オーダー内容によってはやってくれるのかもしれない。 

5弦用もある。

メビウスシリーズに搭載できるかは不明。 

 

基本モデルの選択

 

【J-BASS】

ジラウドと言えばこれって存在ではないかと。

とにかくデッドポイントが少なくて使いやすい。

全音域にわたるバランスの良い鳴りと豊かなサスティーンが魅力。

大型に見える一方、実際に弾くと独特のカットがそれを感じさせない。

5弦でもローBまでちゃんと使える完璧なベースという印象。

より完璧に高速にワンランク上を狙うならブラッククラウドがおすすめ。

 

【Fourier】

カッタウェイ深めのプレイアビリティ重視なモデル。

5弦でも3kg台のものが多くほとんどが超軽量な仕上がり。

最も軽い個体で3.2kgの4弦もあったとか。

と言ってもネックまで華奢ということではない為、音は凄い。

3Dシェイプとディープジョイントでボディ鳴りも強力。

技巧派・ライブ派などに最高かも?

 

【Mobiusシリーズ】

JB・PBなどフェンダーシェイプが好きならこれ。

一番とっつきやすいシリーズだと思う。

シンプルなスタイルで行きたいならネオパッシブにするのも良い。

最近ではPJ仕様も開発されたのでそれも面白い。

ジラウドらしくディープジョイントは健在。

今現在、5弦を作っているかどうかは不明。

 

【Super JB】

ノーマルジョイントのジャズベ。

とは言え、普通なようで一味も二味も違う。

フルチューン仕様でとんでもなくハイファイ・ワイドレンジ。

ある意味、ジラウドで一番難しいかもしれない楽器。

このベースを使いこなせるなら何が来ても平気なんじゃないかと。

4弦のみ。

 

【OPB】

オリジナルプレシジョンベース。

パッシブが基本な超シンプル仕様。

タッチを鍛えるならとにかくこれ。

太い音を出したいなら縦振動で弾くしかない! 

4弦のみ。

 

【フレットレス】

全モデル対応可能かは不明だけど実はものすごく良かったりする。

ジャコ系が好きならメビウスJBが最高に良いんじゃないかと。

自分が持ってるメビウスJBなどはフレット分だけ指板が厚い。

デッドが少なくサスティーンが素晴らしい。

ネオパッシブがめちゃくちゃ合う。

 

【New Klein】

弓でも弾けるW-BASSやKLEINの後継機。

バイオリンシェイプ。

PUもプリも専用のものを搭載。

ウッドベースのようなサウンド。

今のところはこの世に2本しか存在しない?

4弦のみ。

 

木材は定番から選択

 

どんな材のストックがあるのか、どこまで選べるのか、こればかりはジラウドさんでなければ分からないところですが、特殊な材というのはほとんど使わない印象です。

 

・ボディはアッシュ

・ネックはメイプル

・指板はローズ、メイプル、シャム柿など

 

大まかにはこんな感じになるんじゃないかと。

 

そのレスポンスの遅さからか、アルダーボディの個体はここ10年ぐらい見ていない気がしますが、こうなると逆に木材を選択する迷いがなくなって良かったりして?

 

しかし、木にこだわってないかと言うとそうではなく、むしろ、その質には相当うるさい印象。

 

ほったらかしでもぜんぜん問題ないネックなどもあったり、実際、自分のW-BASSなんかは、一回もトラスロッドに触ったことがありません。

他の所有機にしても、そんなに神経質ならず調整するのも楽ですし、これは非常に助かるポイントですね。

 

ボディ材については特に1ピースの材など、よだれが出るほどに美味しいものかもしれません。

「アッシュ」と一口に言っても、まったく侮れるものではないでしょう。

超軽量な個体もあったり、かなり厳選・指定しているはず。

 

セミオーダーが基本

 

ここ数年で製造形態が変わったらしく、ロット生産ではなく一本物での製造が基本になった様子。

 

上記の仕様から選択するのはもちろん、塗装なども好きなようにオーダーできそうです。

変わり種の中には、ボディ・ネック・指板と、オールイエローで作られたものなんかもあったはず。

 

あまり知られていない気がしますが、他では見かけないオリジナルカラーも多いので、ステージ映えを第一に考える人にもしっかり答えてくれるのではないかと。

 

角度によって色が変わるとか、ショッキングピンクなんてカラーもあったり、意外と塗装については柔軟な印象が強いです。

 

「馬鹿馬鹿しいかなぁ・・・」

 

なんて思ってる仕様でも、話してみれば案外、実現する可能性もあるかも?

 

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自分のベースの仕様とまとめ

 

いつものように雑談してるとキリがなくなりそうなので、まず自分のメインベースの仕様でも。

 

・モデル 【ブラッククラウド5 リミテッド】

・ボディ 【1ピースホンジュラスマホガニー+シャム柿】

・ネック 【メイプルネック+シャム柿指板】

・塗装 【ナチュラルオイルフィニッシュ】

・電装仕様 【フルチューン+ネオパッシブ)

・プリアンプ 【JFDT-C】

・PU 【JJスタイル】

 

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とりあえず簡単にまとめるとこんな感じ。

 

通常のラインナップにはない仕様になっている為、実はまったく話が簡単ではない気もするところですが、それもまぁ、「完全自分仕様」なオーダーの醍醐味というものですね。

 

フルチューンとネオパッシブの合わせ技というのも、物によっては出来たりするので、興味がある人は相談してみると面白いポイント。

 

ただ、セッティングが複雑になってしまったり、考えすぎて収集がつかなくなる可能性もある為、個人的にはシンプルな仕様の方をおすすめします。

 

プリアンプに関しては、JFDT-Cにしてもメビウスにしてもカット方向の音づくりを覚えると、一気にそのオールラウンドっぷりが増してくる。

 

世の中の多くのプリアンプとは違い、EQをオールカットしてもスカスカにならないから凄い。

アンサンブルで使いやすいミドルを強調したサウンドになる為、むしろ積極的にこっちの方を狙っても良さそうです。

 

極端なドンシャリなどに感じるのであれば、それは楽器の特性のせいではなく、高確率でセッティングの甘さにあるはず。

いくらジラウドのプリアンプが唯一無二の優秀なものだとしても、無闇やたらにブーストして的外れな音づくりをしているのでは、なかなか良い結果は得られないでしょう。

 

また、よく言われているように、タッチに対して正直で厳しい面もある為、そこで挫折してしまう人も多いのではないかと想像します。

確かに、何も知らずにフルチューンなんかを弾くと、そうなるのも分かる気がするところ。

 

ただ、タッチに対して寛容なチューンもあったり、普通のパッシブレンジな感覚で使えたりもするわけですから、実のところは、そこまで恐れるものでもないんじゃないかって思う次第。

 

嫌味な言い様にも聞こえそうですが、ちょっと勉強をして理解を深めさえしていけば、その価値が一気に分かるようにもなるかもしれません。

こんなにプレイヤーに優しく素直に答えてくれる楽器は他に存在しないと思えるようになってくる。

 

音づくりの自由度がものすごく高く、さらにタッチにも縦横無尽に答えるという、そんな何でもやりたい放題が許される素晴らしいベースではないかと。

 

ま~ほんと、演奏や音づくりの悩みがあるとか、使いこなしが分からないとか、そんな何かを抱えているんだったら、一度と言わずジラウドに通ってみることをおすすめします。

 

すでに持っている人であれば、楽器と一緒に里帰りして新しい何かを発見するのもおすすめ。

自分の場合、後からフルチューンにしてもらったり、ネオパッシブにもしてもらったり、紆余曲折あって、今の仕様が最高に合ってると落ち着きました。

 

自分用にしてなんぼ、弾きこんでなんぼ、好きなように遠慮なく弾けるようにしてこそ、最高に輝く楽器なんじゃないかと自分は考える次第。

 

とにかく弾いてて楽しいベースです。

使い込むとさらに凄い音になっていくのが最高に気持ち良い!