パッシブベースと上達の思い出 (3) 高級ベース信仰・木目信仰が崩壊した瞬間

パッシブベースと上達の思い出 (3)

 

再び悩みはじめる

 

先日から続くパッシブベースの話。

音楽学校の卒業後もショックな体験は続いていくことになります。

 

バッカスのジャズベはフレットレスだった為、やりたいことにちょっと限界があったんですよね。

いくら良い楽器だとは言っても、スラップをやりたい時なんかにはどうにもいまいちだったのが正直な話。

 

そういうスタイルも面白いものだとは思いましたが、マーカス・ミラーとかの真似をしてみたくなったりするとやはり辛い。

 

しかし、アンチフェンダーだった人間らしく、ジャズベなんか持ってませんでした。

多弦ベースが好きなこともあり、スタンダードな楽器への抵抗がどうしても抜けなかったのも大きい。

 

「ジャズベを買えば解決? いやいや・・」って感じなわけです。

 

とは言え現実問題、所有していたベース達ではどうにもしっくりこない。

フェンダー嫌いが災いしてか、音づくりに再び困り果てることになった次第。

 

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衝撃の一本

 

そんな中、「そういや兄貴の家に埃かぶったジャズベがあったよな?」と思い出し、すぐ連絡をとることに。

 

で、「もう使わないし持ってっていいよ」と、あっさり譲り受けることができました。

 

このフェンジャパのジャズベース、何年ほったらかしだったのか分かりませんが、とにかく汚い状態で一見はジャンク品って感じ。

 

その為、ほとんど期待はしなかったのが本音。

少しでもそれっぽい音が出たら儲けもんぐらいなノリ。

 

正直に言って、「ジャパンだしなぁ・・・」みたいなのもあったかなと。

 

そんな偏見もありありに、とりあえず家に持ち帰りまして、まずは簡単な掃除。

そして、何の気もなしに音を出してみたところ・・・

 

ま~、超ガッカリしました。

 

「今まで弾いてきた中で一番いい音しとるやんけ!!」

 

そのあまりの衝撃に気が抜け、しばらく放心。

 

絶望と希望と両方をいっぺんに味わう事態に。

 

遠回りに気付く

 

このベース、自分が音楽学校へ行く前どころか、ベースを始める前から知っていたものなのが腹立たしく情けない。

 

要するに、

 

その気になればいつでも手に入れる事が出来た!

 

というわけですね。

 

あれこれ悩んだり高いベースを買う必要もなかったし、これを早くもらっていればベースの出費はバッカスの5万円だけで済んでいたのかなと。

 

同モデルを買うにしても当時の定価で7万円前後だったかという、実に恐ろしい話。

 

「最初からこれ弾いてれば・・」

「俺、もっと上手くなってたんじゃ・・」

 

なんて考えてしまうのもけっこうきつい。

 

「俺がやってきたことって・・」

「何が個性だよ・・こだわりだよ・・」

 

打ちひしがれました。

 

敗北を認める

 

まぁ、そんなこんな、アンチフェンダー、アンチスタンダードみたいなのを気取っていたのも、ここで終わりを告げることになった次第。

 

「良い物は良い!」

 

素直に認めようと。

 

それにしても、このジャズベース。

今考えてみても、「その値段は有り得ないだろ!?」と言いたくなる楽器です。

 

ほったらかしなのにやたらと状態が安定してましたし、弦高も所有ベースの中で一番下げられたり、えらく作りが良くてびっくりさせられました。

 

ジャパンってのがポイントなんでしょうかね?

 

それも時期によるのか分かりませんが、いずれにせよ、当時の自分が所有していたベースの中で一番レベルが高かったのは確実。

 

・高級の意味ってなに?

・ハンドメイドの意味ってなに?

・派手な木目の意味ってなに?

・ラミネートの意味ってなに?

・スルーネックの意味ってなに?

・アクティブの意味ってなに?

・大出力とかハムの意味ってなに?

 

と、頭の中が混乱の極みになっていたかもしれません。

 

創りあげたはずの価値観はいとも簡単に砕け散りました。

大金を無駄にしていた事実に気付いたのもショック。

 

大袈裟ではなく、あのジャズベとの出会いも一つの転機だったんじゃないかと思いますね。

 

あまりにも音が違うし、状態も安定していて不満がない。

持っていた他のベースはすっかり弾かなくなってしまいました。

 

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