ベースと左手 (10) 右手がもたらす影響などについて考える

ベースと左手 (10)

 

右手だって無関係ではない

 

縦振動のタッチに関する話でも触れた内容。

左手の運指をより楽に確実なものにするためには、実は右手のタッチも大きく絡んでくると感じます。

 

たとえば、あえて押弦を弱くしてみると分かりやすい。

弱い左手の反対に、右手の方は弦を強く引っ張る感じでゆっくり弾いてみると面白いことが起こります。

 

いとも簡単に左側の指も引きずられてしまうはず。

 

こうなるとピッチが悪くなるのは当然、バズも出たり音も潰れたり、酷いことになってしまうでしょう。

 

効率的に弦を振動させようとすれば、それだけ左手の押弦もスムーズに。

右手も左手も良くなっていくほど、力む必要がなくなっていきます。

 

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再びリチャード・ボナの話

 

(8)の方で触れたボナさん。

 

ああいったプレイとサウンドを実現しようと思ったら、とにかく力みは禁物。

 

弦の抵抗をバリバリに受けまくる弾き方、それを自ら生んでしまうような弾き方をしていても無駄。

 

彼が縦振動で弾いてるとは個人的には考えてない一方、タッチのスピードが尋常じゃないのは間違いないだろうと認識してます。

 

弦に触れてる時間がものすごく短かったり、変な溜めがないのは確実ではないかと。

 

・弦高を下げる

・ライトゲージを張る

・フィンガーランプも付ける

 

この組み合わせで弾くと大抵は酷いことになるものですが、ま~、ボナさんに関してはそんなの関係ないですよね。

 

超ソフトタッチなように見えても、非常に粒立ちよく強力なサウンドを出すから驚き。

 

やはり、右手と左手のコンビネーションが超高レベルで絶妙だからこそ、あんなプレイが実現可能なのでしょう。

 

それとは対極に、

 

・右手で弦を強く引っぱってしまう

・そのせいで左手に余計な力が必要になる

・左手が弱いから右手も上手く力を発揮できない

 

この悪循環ではまずい。

リチャード・ボナにこれが当てはまるとは到底考えられません。

 

タッチが粗いとフレットにも影響が出る

 

右手のタッチが乱暴な場合、音だけへの弊害では済まされないのが現実。

 

弦が不自然にたわむほど押しこんだり、引っぱったり、このスタイルにはリスクもあります。

 

振幅が暴れればそれだけ音が潰れてしまう可能性が高くなるのはもちろん、バズだらけになればそれだけフレットも痛むことになるはず。

 

チョーキングを多用するとかスラップがメインなど、どうしても消耗が避けられない場合、それは仕方ありません。

 

しかし、普通に弾いてるのにもかかわらず、やたらとフレットが削れるなんてことでしたら、左右のタッチを見直してみた方が絶対に良い。

 

いかに強く押さえようとしても、ちゃんとフレットの際を押弦できていないのでは意味がない。

 

また、押弦が良かったとしても、それを遥かに上回る暴れを右手で生んでしまっていては、やはり消耗は避けられないでしょう。

 

音は痩せるしフレットは削れるしであまり良いことがありません。

そういうスタイルということならともかく、不本意な結果であるならば見直してみるべき。

 

乱暴に弾くとかえって音は痩せる

 

『フレットが痛む弾き方』

『弦がフレットにぶつかる弾き方』

 

これを弦振動が妨害されている状態だと仮定してみます。

 

一聴すると派手で力強いようでも、実音は乏しいというありがちなパターン。

バチバチと力強い音のはずがバンドの中では音程がなく抜けてこないなど、自分自身、これで苦労しました。

 

考えなしに乱暴に弾くと実のところ、肝心の部分は痩せてしまっている場合がほとんどなんじゃないかと想像。

 

ろくに音程もなく埋もれてしまったり、ダイナミクスを落とすと楽器をまともに鳴らせず一気に存在もなくなったり、そういった事態に陥りがち。

 

音づくりの方で例えるなら、やたらとローをブーストしたり歪ませまくったりして実際には使いものにならないという、それを指でやっている状態と言えそうです。

 

元になるものが存在しない、根本的なエネルギー不足、弦振動に乏しいとそう鳴ってしまうから難しい。

 

と言うより、至極単純な話なのかもしれません。 

 

小さな音でも良い音を

 

小音量でも良いサウンドを出すというのは本当に難しいもの。

そのあたり、ボナはありえないほど上手いですね。

 

ライブだけでなくクリニックなどでも実際に目の前で見ましたが、

 

「よくこの弾き方でこんな音が出せるな・・」

 

と驚愕します。

 

小さく綺麗に弾くだけでなく、音量を上げるのも音を暴れさせるのも自由自在。

通常のタッチとハンマリングやプリングとの音の差があまりないからか、ものすごく滑らかで整った音になる。

 

それでなぜあんなパンチのある音になるのか、粒立ちが良いのか本当に不思議。

ま~、あの脱力っぷりに対する興味は尽きませんね。

 

弦を振動させる意識が大切

 

今回のタイトルとテーマ、その逆みたいなことを言うのであれば、

 

『左手基準の右手のタッチ』

 

こういうものを考えるのも面白そうです。

 

弦高やセットアップなどとも合わせ、的確な弦振動とタッチについて研究してみるとまた新たな発見が得られるでしょう。

 

太い音を得ようとするとついつい、力いっぱいに弾こうとしてしまうものですが、それが逆に音痩せを生んでしまう可能性も高い。

 

となるとやはり、

 

・いかに弦を綺麗に振動させるか?

・いかに効率的に増幅させるか?

 

これを理解することが凄く重要なポイントになるでしょう。

 

低い弦高にしたら音がすぐ潰れて使いものにならないなんて場合、明らかにオーバーパワーだったり、適切な振幅を把握してないことになるはず。

 

理解が深まれば音は必ず良くなります。

それだけ左手も右手も楽になるはず。

 

調整も弾き方も目的もコンセプトも全てがチグハグ、ぐちゃぐちゃ。

これではいけません。

 

楽器が自分に合っていなければ、自分も楽器に合っていないという、そんな不毛な状況からは一刻も早く脱するべき。

 

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