ポングの初心者・中学時代 (29) 生まれて初めて試奏したベースはSPECTOR

中学時代 (29) 初めての試奏とSPECTOR

 

一歩踏み出す

 

前回の続き。

 

スペクターを発見したはいいけど、現実は厳しい。

中学生に20万オーバーの壁はあまりに高すぎました。

 

やっぱり、とても手を出せる代物ではありませんでしたね。

 

とは言え、憧れの存在、幻のベースがそこにあった意味は大きい。

買えないのは分かってるけど諦めきれず、その店に何度も通うことに。

 

自転車で片道30~40分ぐらいかな?

放課後で暗くなっていようが関係なく、スペクターを見に行ってた記憶があります。

 

で、そうなると嫌でも店員さんと顔馴染みになる為、 自然と会話もできるように。

良いか悪いかは別にして、そんなガツガツ来る感じの人じゃなかったのが助かりましたね。

 

スペクターに憧れてる旨も伝えた結果、念願叶って試奏をさせてもらえる運びとなりました。

 

好奇心が人見知りを凌駕する

 

「買ったんじゃねーのかよ!」

 

ツッコミたくなるしょぼい話でもありますが、でも本当、試奏とかまったくやったこともなかった人間としては、これでもかなりの大ごとだったわけです。

 

大袈裟ではなく、一つの事件と言ってもいい出来事だった次第。

 

お金を持ってない中学生。

それが20万オーバーの楽器に初めて触れる。

大げさではなくちょっとした覚悟が必要でした。

 

考えようによっては凄いですよね。

 

『根暗なオタク』

『人見知り』

『世間知らず』

 

こんな人間、ガキを好奇心と憧れが突き動かしたという事実。

意外と馬鹿にしたものでもない話ではないかと。

 

ただし緊張ガチガチだった

 

なんだか良い話のようにしてますが、現実は情けないったらありゃしません。

実は緊張しまくりまして、ろくに弾けなかったんですよね。 

 

その為、楽器のクオリティも何もまったく分からなかったという。

 

触れただけでももう満足したのか?

恐れ多く申し訳ないって気持ちもあったのか?

 

いずれにせよ、なんとも気の小さいつまらないやつだと恥ずかしくなります。

 

店員さんも、

 

「えぇ・・ちょっと待ってよ・・」

 

「あんだけ弾きたがってたのにこれ・・?」

 

みたいに困惑していたのを覚えています。

 

されど一歩 その一歩が大事

 

情けなさ全開だった一方、これが本当に偉大なる一歩になってくれました。

 

この経験があったからこそ、後の工房めぐりなどにも繋がったり、ベースのオーダーをするまでに到ったのだろうとまで思います。

 

「うえぇ!?」

「ここ入んのかよ!?」

 

見ただけでこうなりそうな重い雰囲気の店。

そこに普通に行けるようになったのは確実に成長と言えるでしょう。

 

恐怖や不安より好奇心や探求心が勝るというのは素晴らしいこと。

 

この体験がなければやはり、後に数百本のベースを試奏をすることなんかも有り得なかったはず。

 

経験とデータを蓄積して研究したり、現在のメインベースであるジラウドにたどり着くこともなかったかもしれません。

 

スペクターに触ることができたあの経験。

今考えてみても本当に意味があるものでした。

 

ま~、これは良い思い出ですね。

 

スペクターの謎

 

ちなみにそのスペクター。

ヘッドをよく見てみたら、なんだかロゴが違うことに気付きました。

 

情報もなく知識もなかった為、

 

「え?まさか偽物?」

「でもそんな雰囲気ないよな?」

「これ高い楽器だよな?」

 

なんて感じに悩むことに。

 

試奏させてくれた店員さんもよく分からなかったようで、しばらく謎でしたね。

 

今はネットで情報が簡単に手に入るから『Spector SSD』とかで検索すればすぐ分かるかと思いますが、当時はそういったことが分からず困惑しました。

 

ただ、逆にその手探り感とか手当たり次第の情報収集など、そういった遠回りが面白かったりもするから不思議なもの。

 

あれはあれで良い時間を過ごしたし、それが今現在においても続いてるんじゃないかとも感じます。

 

とにかく全力でベースを楽しんでましたよね。

 

「毎日、上達と発見しかなかった!」

 

こういう感じ。

 

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