楽器の波形なんてそもそも汚いものだと思う話

楽器と汚い波形

 

フラット・ピュアとは何ぞや?

 

「波形が汚い」と言うのも言葉が悪い様ですが、

 

「フラットな音=平らな波形=ピュアな音」

 

みたいなのが凄く嫌だなぁと個人的には思うところ。

 

楽器にしてもオーディオにしてもそうですが、

 

「フラットです!」

「ナチュラルです!」

「ピュアです!」」

 

こういうのがいまいちピンと来ない場合も多いもの。

 

それより、強烈なアタックとか瞬間的なピーク、タッチやニュアンスのリアリティなど、そういう部分こそをしっかり再生してほしい。

 

ピュア=綺麗ではなく、

 

『ピュアだからこそ汚い!』

 

こうあるべきではないかと。

 

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楽器の世界の滅茶苦茶

 

たとえばドラムの話。

 

バスドラもスネアもハイハットも全て真っ平の波形で再生されるとか、抑揚もなく全部同じ波形になって再生されるなど、当然、そんなことはありえないでしょう。

 

ダイナミックレンジも半端じゃないし、ピークも激しい。

そりゃもう、綺麗な波形どころか恐ろしく変動したり、グチャグチャになってるのが現実なはず。

 

ベースにしてもスラップサウンドなんてのは同じような世界。

低音だけでなく倍音も豊富だったり、アタックもゴリゴリバキバキ強烈。

やはり、ベタ~っと平らな波形にはならないだろうと。

 

ウッドベースなんてのは低音ばっかりな楽器だと思われがちな気もしますが、実際には箱が軋む様な音、弦と指が擦れる音、指板にぶつかる音など、様々な音が混ざっています。

 

ハイポジションを駆使してソロをバリバリ弾けるプレイヤーもいますし、クラシックの世界なら弓を駆使することにもなります。

 

ブンブンした低音しかないとかそんな単純なものではありません。

 

ロックのギターなんかほんと、これほど電気的に汚染された世界もないんじゃないかと。

綺麗な信号とか特性とは対極の存在、歪ませたり汚したサウンドが格好良くなるとんでもない世界。

 

常にノイズとの闘い、エフェクターでさらにわけの分からないことにするのも当たり前。

波形的にも電気的にもそれはそれは酷いことになっているでしょう。

 

技術が異常に進化した昨今でさえ、良い感じのギタープレイとサウンドの再現はまだまだ困難なのだから面白い。

 

恐ろしくアナログ、ファジーな領域にある楽器です。

 

プレイヤー置いてけぼりの疑問

 

そんなことを考えていくとやはり、過剰なピュア路線に疑問を抱くところ。

 

原音再生、フラット、ナチュラル。

感覚的には分かりますが、『波形的』にそれを求めることに必死になる意味って何なのかなと。

 

可聴範囲を遥かに超えた過剰なワイドレンジなど、その特性にどこまでの価値があるのか、いまいちよく分かりません。

 

そこに期待、追求したところで元々がとんでもなく酷い世界なわけです。

 

そんなものを満遍なく綺麗に揃えようとか聴きやすく加工しようとか、そんなことをすればするほど、高い確率でつまらない音になるだけなんじゃないかと。

 

そりゃもちろん、ある程度はレンジが広いに越したことはないですし、CDを聴くのに歪ませてなんぼなギターアンプを使うんじゃ困ります。

 

やたらと低音を強調したり、高音を派手にキンキンさせたり極端な味付けをしたり、そういうシステムを使うのも違うだろうと。

 

とは言え、ただ単に波形が綺麗なだけ、上も下もちゃんと伸びてますよと言われたところで、それは全然ピンと来ないですよね。

 

楽器らしい部分、それをちゃんと再生してくれなければ意味がない。

 

大人しそうなクラシックだろうがジャズだろうが同じ。

 

その生々しいニュアンスとかダイナミクスなどそれが問われるのだから、アコースティックなほどむしろ、そういう面をちゃんと再生してくれなければまずいんじゃないかと。

 

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音楽=綺麗で大人しいだけではつまらない

 

各楽器を全部同じ位置にまとめ、みみっちく鳴らす。

そういう感じのシステムは本当に聞けたものじゃない印象。

 

「演奏を忠実に再現!」

 

こんな希望があるならばこそ、汚い部分にも目を向けてほしいところ。

 

楽器の音なんていいかげんなもの、音楽はそういうものの集合体として成り立っていると考えた方が、むしろ自然なように思えます。

 

ブーだのピーだの信号流してテストして優秀なものを求めたって仕方ない。

それで本当に音楽的で楽しく鳴ってくれるものを作ることができるのか疑問。

 

オーディオって本来はそういうもんじゃないだろって感じます。

 

楽器用のアンプなんかは特にそうですが、リアルタイムに音を飛ばす感覚みたいなのをちゃんと考えて欲しいかなと。

 

EQかけようが色々増設しようが、根本的に引っこんでたり音がなまっているのでは、気持ち悪くて仕方ありません。

 

実際の音と乖離したものばかりになってしまうのはなぜなのか?

それの何がピュアなのかナチュラルなのか?

それがどうして高級になってしまうのか?

 

なんとも不思議な話です。

 

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