縦振動のタッチの研究 (5) フレット数・フレットすり減りなどとの関係性

縦振動のタッチ (5)

 

 

フレット数を増やすリスク

 

縦振動のタッチを実践・実感するにおいて、難しい楽器があります。

 

以前にしたエージングの話と同じことを言うようですが、24フレット以上や低弦高のセットアップの楽器だとかなり厳しくなってくる印象。

 

単純に弦がフレットにぶつかってしまうリスクが高くなるのと、弦を押しこむのが物理的に難しくなってることが条件としてよろしくありません。

 

フレットにぶつけてアタックを出すのが縦振動だと解釈されることもあるみたいですが、自分が教わったのと考えている縦振動はその対極にあるかなと。

 

弦が暴れてフレットにぶつかった時点で肝心の基音が小さくなってしまう為、それでは低音も実音も確実に痩せてしまうことになります。

 

バチバチと派手に聞こえていても、意外と見せかけの音になりがちです。

 

タッチが良くなるとフレットにも影響がある

 

縦振動と言うか、良いタッチが身についてくればどんどん音は太く強くなり、それと同時にバズもなくなっていきます。

 

つまりはフレットもすり減らなくなるし、実は楽器に対するそういったダメージも減っていくことになります。

 

最大音量を得るため、最終フレットに触れるぐらいにまで押しこむことはあっても、そこから乱暴に指を振り抜いたり弦を暴れさせるようなことはしません。

 

やるとしてもそれはまた別のタッチと別の表現方法ですね。

乱暴に強く弾くのが縦振動のタッチではありません。

 

むしろその対極が求められると痛感。

 

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フレット増加と低弦高の難しさ

 

そんな理由から、フレット数が多くなることと低弦高にはリスクもともなう印象。

 

楽器の鳴り方としてボディ鳴りを得づらくなる面があることに加え、根本的にタッチコントロールが難しくなるのが大きい。

 

これは縦振動における問題だけに限った話ではないし、そういった条件の楽器でまったくバズを出さず強力な音を実現するのは本当に難しいですね。

 

「バズなんかおかまいなし!」

「低音はPUとプリアンプでつくる!」

「電気楽器はブーストしてこそ!」

 

こういう見方もありそうですし、実際、以前の自分はそう考えていました。

 

でもまぁ、現実ってのは残酷です。

 

大体の場合、アンサンブルでは弱いし抜けてこない。

迫力のある音にはなってくれなかったりするから困ります。

 

コンプやプリなどにいくらこだわっても、駄目なものは駄目なんですよね。

大本になる弦振動が弱い、貧弱な声量みたいな状態じゃやっぱり厳しい。

 

そもそもの声量がまったくないのを誤魔化すためにマイクに頼るとか、外部の問題でどうにかしようというのは本末転倒ですよね。

 

ちゃんとした歌声を身に付けなさいと。

 

楽器の選択は慎重に

 

より音域を広げて演奏の可能性を見出そうとするのは素晴らしいことです。

高い技術の習得にともない快適な演奏性を求めるのも当然と言えます。

 

低弦高でも問題なくバリバリ弾きまくれる人もいます。

それでドッシリとボトムを支えられる人も存在する。

 

一方、根拠もなく楽器を選んで無駄に苦労している人も多い印象。

ほとんど高音域は使わないのにリスクだけ増えるという不毛。

もったいないことやっちゃってますよね。

 

基礎を高めることを考えず表面的な弾きやすさを求めるのも疑問ですね。

それそのまま音が痩せてしまうなんてのもいただけません。

 

「人と違うことを!」

「人と違うものを!」

「自分だけの何かを」

 

と考えるのも凄くよく分かるんですが、悔しいかな、スタンダードやシンプルな良さというのが存在するのも確かなんですよね。

 

太い音を出したいのであれば尚更ですね。

安易でインスタントな個性ではなく、根本的なところを見直した方が良い。

 

フレット数とPU位置への影響

 

これはベースにおいてもギターにおいても同様ですね。

過剰にフレットを増やすことでPUの位置が不自然になる問題があります。

 

2PUのミックスというのは実は非常に難しい印象が強い。

 

無神経な配置で音のことなど何も考慮されてない場合、音が痩せるだけになってしまったり、音色が増えるどころかかえって幅が狭まってしまいます。

 

選択肢を増やすことが必ずしも明るい可能性に繋がるとは限りません。

 

だからこそ、自分にとって合理的で相性のいい楽器を見極めることは重要。

縦振動の練習をするにも、それにまった全く反応しないようなものを手にして挑むのは厳しい。

 

「鍛えればなんとかなる!」

 

こういう考え方はある意味、認識の甘い逃避と言えるのかもしれませんね。

 

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フレット数の選択は実は難しい

 

フレット数の問題というのは意外に厄介なものですね。

 

自分は21フレットのものを愛用、そこから増やそうとは思いません。

 

・たった3つ増やすだけでもどれだけ音が痩せるか?

・自分にとってどんな悪影響があるか?

 

これが分かっている為、24フレット以上に手を出すことはありません。

手を出すにしても、方向が違うフレットレスが欲しい場合でしょうね。

 

本当にJBやPB系が好きな人など恐らく、この感覚を持っていると思います。

無意識にでもそう認識していると想像。

 

このあたり、スラップにこだわる人はうるさい人も多いんじゃないかと。

24フレットだとポジションを変えないといけないし、それだけ音も変わってしまう。

 

縦振動の意識云々の話だけではなく、フレットが多いものが苦手な人がいるというのは非常に分かる感覚ですね。

 

楽器本体もタッチも含め、想像以上に影響があるのがフレット数。

大は小をかねると安易に増やしてしまうのはおすすめできません。

 

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