ベースと速弾き (6) 速く指弾きしたいなら弦を引っぱらない

指のスタート地点

 

前々回の左手の話でも触れた指のスタート地点について。

これはそのまま、右手の方にも当てはまります。

 

前回の内容についてもそうですが、弦を鳴らして指をそこから離す際、無理に持ち上げようとしたり、そこで指と弦との距離をつくってしまっては、それだけタイムロスが発生することにもなってしまいます。

 

とにかく高速に、一刻も早く弦に触れなければならないのに、それと矛盾するように指を振り上げるのは考えもの。

 

バキバキとパーカッシブなサウンドで弾く場合など、そういった際には必要になってくる動作である一方、特に目的もなく指を弦から過剰に離すのはあまり効率的ではないでしょう。

 

弦を引っぱって指が抜けるのを待つのではない

 

これもありがちな弾き方かもしれません。

 

例えば2フィンガーで考えてみましょう。

人差し指で弦を思いっきり真横に引っぱってみてください。

この際、弦を鳴らさずにそのままの状態を維持してみること。

弦が元の位置に戻ろうとする強い力を感じるはずです。

 

ということは、弦を思いっきり引っぱろうとするような弾き方をすればするほど、その反発力をもろに受けることになりますし、それだけ指に負担がかかることにもなります。

弦が振動を開始するまでのタイムラグも大きくなりますし、暴れる弦振動を次の指で捉えるのも大変になってくるはず。

 

弦を引っぱって引っぱって、そこから指が離れるのを何となく待つような弾き方はあまりおすすめできません。

粒も音量も揃いにくくなるし、どこに音のピークが発生するか分からなくなる意味では、リズムも認識しづらくなってしまいます。

 

音を太くする意味でも、リズムを取りやすくする意味でも、速く弾けるようにする意味でも、弦の抵抗をいつまでもまともに受けてしまうのでは、状況としてかなり厳しいでしょう。

 

必死に頑張るのも良いですがその結果、自分から積極的に摩擦を作ることになってしまうのは、ちょっとどうかと思うところ。

 

【スポンサーリンク】

 

 

指を自然に通過させる

 

ここで一つ極論してみます。

 

弦に触れてない状態で使う力が全て無駄であると考えてみた場合、最初から弦に触れている状態、指と弦との距離が近い状態を保つ方が効率的ということになりそうです。

 

前述の通り、弦を引っぱって指が抜けるまで待つという弾き方をするのではまずい。

様々な面から理に適ってないと考えることができるでしょう。

 

弦を振動させるための予備動作を必要とするのでは、それが完全にタイムロスになってしまいます。

頑張って弦を引っぱってからまた指の使い方を変えて弦を振動させようとなると、動作も複雑化していってしまいそうです。

 

『弦を振動させるための準備とスムーズに指を通過させることを同時に実現』

 

これをいかに高レベルで実践できるか、それが鍵になってくるはず。

 

弦の抵抗をなるべく受けないように指をスムーズに通過させる。

その後、即座に脱力してまた同じ位置に戻ってくるようにする。

そしてこの動作を高速に連続させるという、この流れの徹底的な効率化が速弾き実現のための重要なポイントになるのではないかと。

 

考えようによってはもう、

 

「弦を落とす」

 

こういう感覚かもしれませんね。

 

超高速でバスケのダムダムをやってるみたいなものかもしれません。

 

「ボールをしっかり掴んで落とす!」

「ボールをしっかり掴んで落とす!!」

「ボールをしっかり掴んで落とす!!!」

 

こんなことをいちいちやっていたら動作が遅くなってしまうわけです。

 

手に振れた瞬間にもうボールは落ちている。

そしてまた元の場所に戻ってきている。

それと同じようなことを指と弦とで実践するという話ではないかと考える次第。

 

今日はこのへんで。