ベースと速弾き (4) 左手のスピードと効率化が命

速弾きしたいなら左手の強化を

 

右手の超高速3フィンガーや4フィンガー。

そういった技術に魅力を感じるのも確かですが、それで延々と一つの音程を弾いたところで、速弾きらしくは聴こえません。

 

手癖で通すにせよ複雑に練ったフレーズにせよ、音程が変わってくれないことにはどうにもならない。 

速く聴かせるための方法を考えるならばとにかく、左手の動きが命になるでしょう。

 

極論するならば、左手だけでも音が出せるならそれでもいいわけです。

右手で使うのが人差し指1本だけだったとしても、ハンマリングやプリングなどのテクニックを駆使すれば、それで音数は増やせます。

 

ギターのテクニックを拝借するならば、スウィープピッキングなどもそんな感じの奏法。

 

右手は大きなダウンとアップで滑らかに往復するようにし、左手の高速な運指、またはコードフォームを利用して独特の響きをつくり上げる奏法と言えるでしょう。

あれをオルタネイトのフルピッキングでやったら一気に只事ではなくなりますし、サウンドとしても別物になってしまいます

 

右手の速度を上げることが重要なのは当然ですが、それもやはり、左手が動いてくれないことにはどうにもなりません。

速弾きを実現したいのであればまず、左手のスピードアップを図ることが一番だと考えます。

 

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左手のスピードと指のスタート地点

 

以前にも触れたこの話。

まずはこちらを読んでもらっても良いかもしれません。

 

www.pompombass.com

 

指がバタバタと暴れていても速く弾ける人というのは存在しますが、理想を言うならばやはり、指と弦との距離が近いに越したことはないでしょう。

 

とんでもないスピードでも楽々と弾ききるイメージのあるリチャード・ボナ。

彼の運指を見ているとあることに気付かされます。

 

『指が動いていない』

 

これが物凄く大きな要素ではないかと感じた次第。

色々ツッコミがありそうですが、自分にはそう見えました。

 

もう少し真面目に答えるならば、

 

『形が崩れない』

 

この印象も強いですね。

 

誰がどう見ても凄いスピードで弾けるリチャード・ボナ。

彼のそのスピードと滑らかさを実現するためには、指を弦からいちいち遠くに離していては駄目なんじゃないかと思ったわけです。

 

以前にも同じ例えをしましたが、我々の100m走のタイムとボナの50m走のタイムを計った場合、ボナの方が遥かに速いタイムが出るのが当然です。

 

100mどころか1mとのタイムを比較するぐらいの差もあるかもしれません。

それぐらいボナの左手って弦から無駄に離れず、ストレスも少ない印象を受けます。

 

ハンマリングのようなテクニックを使用する場合はまた話が違うのでややこしくなりますが、押弦のために指を振りかぶるとか距離をつくって勢いを出すとか、それというのは不要な力や手間でもあるはず。

 

弦に触れて押さえて初めて押弦になる。

速く弾きたいのであれば、指を弦から遠くに離すべきではない。

離すにしてもそれは脱力の結果、合理的な運指の結果であるべき。

その確実性と効率性を奪う余計な動作と頑張りは必要ないものなんじゃないかと。

 

実際に演奏するのにそんな理想通りにはいかないのも確かですが、余計な工程を省く意識、余計な力を抜くことは常に心掛けるべき課題だと考えます。

 

指はリラックスさせたい

 

noteの方に上げた記事でも書いているのが、押弦のストレスと力みをなくす方法。

 

note.mu

 

大体の場合、指を大きく開くことが良いことだと語られていたり、一つのフレットにつき一本の指を配置するやり方が正しいと認識されている印象を受けます。

 

これというのはしかし、手が小さな人が実践するには辛い方法ですよね。

指を広げながらそれを強く握れというのはかなり無茶な話です。

それこそ、腱鞘炎のような怪我の元にもなりかねません。

 

いかに指をリラックスさせながら確実な運指をするか?

高速フィンガリングを実現するか?

 

それを考えるとこれはやはり、

 

『体を使うしかない』

 

答えはこれに行き着くんじゃないかと。

 

このあたりについてはnoteに方に書いているので詳細は省きますが、 ネックを一生懸命に握ろうとする、指を無理に開こうとする意識や力の入れ方などからは、一刻も早く解放されるべきだと考えます。

 

強い力を生むことができる部位が力めば力むほど、緊張して固めてしまうほど、末端の方である指も硬直し負担も増大するもの。

 

脱力と言うと、ひたすら貧弱になるように力を抜いてしまうこともありがちですが、そうではなくより効率的に強い力、必要な力を働かせることができるからこそ意味が生まれる。

 

速弾きをしたいのであればとにかく左手の効率化を研究すべき、指先だけではなく全身の効果的な脱力を意識すべき。

指先だけを激しく動かそうとするのではなく、あらゆる箇所を使って速く動かし押さえ移動する、この技術を身に付けることが重要。

 

分かりづらいかもしれませんが、本当にこの感覚ではないかと思います。

 

指と弦との距離が近い方が良いと言いつつ、親指と人差し指が常に触れっぱなしというのでは素早いポジション移動の妨げにもなりますし、このあたりのバランスが実に難しいところ。

 

指を弦から離さないことに躍起になると、今度はそれが無駄な力みや疲労の原因になったりするから厄介。

それを解消するためにもやはり、体の使い方を試行錯誤することは必須と言えるでしょう。

 

天性の身体能力勝負にしない左手の使い方の研究。

それを今後も続けていきたい次第。