メタルのベースに対する疑問 ベースらしさに固執するのは正解なのか?

メタルのベースとその疑問 目次

 

 

重低音は意外と要らない?

 

高速な刻みを求める場合、ものすごい低い帯域って逆に邪魔になるようにも感じるところ。

 

よりソリッドに、よりタイトに、よりクリアに抜けてくるベースを求めた場合、過剰にローを出そうとする必要があるのだろうかと疑問が湧きます。

 

もちろん、風が吹くような音圧や振動が気持ちいいってのは言うまでもありません。

それがなきゃベースは物足りないし、ライブでスッカスカなベースサウンドを聴かされてもガッカリするだけ。

 

とは言え現実問題、邪魔になるものは邪魔。

モワモワ・ブンブン言ってるだけみたいなベースではメタルらしくもならない。

やはり、耳にも感覚的にも分かりやすく攻撃的な要素が欲しくなる。

 

ギターの補佐的役割にだけ甘んじろというのも抵抗がありますし、ま~、なかなか難儀な世界だと痛感しますね。

 

フェンダースタイルは何か違う

 

ジェイソン・ニューステッドのようにサドウスキーをピックで弾くなんて人もいたり、一概には言えないのも確かな一方、でもやっぱり、ジャズベやプレベは違う気もするのがメタルのベース。

 

見た目の問題も大きいですが、何でしょう?

 

個人的に感じるそもそもの原因、それは「構造の違う楽器が欲しい」という点なのではないかと思うところ。

 

分かりやすいところで言えば、スペクターやワーウィックみたいなタイプですかね?

またはグラファイトを使用したベースだったり、傾向としてフェンダーとは異なる特性を求めたくなる気がするかなと。

 

スケールを長くした方がいいのか短くした方がいいのか?

これも何とも難しい問題だと思いますが、より細かいフレーズに対応するためと考えれば、実は振幅は小さくなった方がいいのかなって想像もします。

 

ギターのフレーズと同等のことをベースでやるって正直、めっちゃしんどいですよね。

楽器のサイズとかはあまり言い訳にしたくないけれど、現実問題、辛いものは辛い。

 

「ベースはデカくなきゃ駄目だ!」という部分に固執しすぎたり、その固定観念で止まったままになってしまうと、そこに適したベストな楽器が作れなくなってしまうのではないか?

 

そんなことが疑問になる次第です。

 

ベースレスのハードなバンドもある世の中

 

6弦以上のベースも増えているこの時代。

当然のごとくギターの方も拡張が進んでいる印象があります。

 

そんな中、自分が驚いたのは『Animals As Leaders』というバンド。

 

8弦ギター2本にドラムの構成。

つまりはベースレスです。

いわゆる『ベース』という楽器を弾く人はいないんです。

 

まぁ、そういうアレンジだったりバッキングをしないってことじゃないので、完全なるベースレスと呼ぶのも違いそうですが、いずれにせよ、こういうバンドが出てきているのだなとショックを受けたことに違いはありません。

 

どストレートに「メタル!」という感じとは異なる印象ですし、そこを求めた場合はやはり、ベースそのものの迫力や存在感には勝てないでしょう。

 

とは言え、自分の疑問に一つ答えてしまっていると言うか、高次元に実践している存在があったことに素直にびっくり。

 

・ベースがベースの形をしている必要はない

・ベースそのもののスペックである必要もない

・もっと特化したものを作れる可能性もあるのではないか?

 

そんなことを感じます。

 

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増えつつあるヘッドレスや短いスケール

 

「ベースは大型であるほど優れている!」という拡張信仰みたいなのから一転、最近はヘッドレスだったりスケールを短くしたものが増えつつある印象。

 

マシュー・ギャリソンなどに至っては、ヘッドレスでしかも30インチの5弦を使い始めていたり、これも興味が湧きます。

 

まさかフォデラがそんなものを作るとは思ってもみませんでしたし、33インチも普通に作ったり、「小さいベースなんか駄目!」なんて偏見をものともしない姿勢が素晴らしいなと。

 

実際問題、身体的にも音楽的にもより合理的に扱える楽器を求めるとなると、そういう先入観って物凄く邪魔になるものだと感じます。

 

本来、もっとプレイヤーに合わせていっても良いと思うのですが、それをいとも簡単に却下したり潰しもしてしまうというのは、あまり正しいことだとは言えない気がしますよね。

 

ドリームシアターのジョン・マイアング本人が使用している6弦など、5弦幅のネックかそれよりもスマートなんじゃないかって見えるぐらいの弦ピッチと幅に抑えていたり、その希望が通ることに非常に羨ましいものを感じます。

 

超大手が倒産してしまうこの時代、もっとパーソナルと言うか個人のために特化した楽器、そのジャンルのに適した人間の動作に応える楽器というのがもっと研究されても良いんじゃないかと。

 

ベースは正直しんどい楽器

 

肉体を酷使して当たり前、理に適わないことが美しい、無理をするのが格好いい姿勢だと続けていくのはなかなか辛い。

 

自分自身、そういう習慣と言うか、思いこみがなかなか抜けません。

「ベースはこうあるべき!」みたいな固定観念が非常に強くある。

こうしたら駄目だろう、ああしたら駄目だろうと考えてしまい、普通のベースであることをなかなか崩せない。

 

もっとメタルに向いているベース、もっと楽になれるベース、そういうものがあっても面白い。

ギターと差別化しつつ、ギターに近い鳴り方をしてほしくもあるし、大差ないタイミングで音が響くものがあってほしい。

 

まぁ要は、「メタル弾くのしんどいな!もっと楽してぇ!」と思ったわけです。

ギター基準の過酷なことをやらされるのも常ですしね。

 

「道具を言い訳にするな!」ってのも当然なんだけど、辛いものは辛い。

そればかり言ってると視野が狭くなってしまうし、恐らくは非効率なことも多く出てきてしまいます。

 

ある意味、これもひとつの現実逃避って気がしますよね。

 

「こうしたら改善するんじゃない?なんか面白いんじゃない?」という部分を無視して受け入れないわけですから。

 

実験も議論もやり尽くされているのだろうか?

 

 「もう散々やり尽くされている」という意見もありそうだけど、その割には33インチとかファンフレットとかヘッドレスとか、そういう楽器が増えてきているのがおかしな話。

 

「5弦は34インチじゃ駄目!」なんて一時期は言われていたものですが、研究が進んだ現在、まったくもってそんなことはないと言える状況にもなってきています。

 

見た目の個性とか木目とかそういう要素にばかりにとらわれず、もっと設計から思想から大胆なベースが出てきても楽しいんじゃないかと感じる次第。

 

・メタル特化のベースってなんだろう?

・その答えとは何なのか?

・楽器が変わることで世界はどう変わるのか?

 

そんな興味が湧いてきてしまいますね。

 

メタルに超美味しいベース、スタンダードなポジション、それが本当に発掘され尽くされているのだろうか、語ることもないのだろうか、無意味と切ってしまうにはちょっと抵抗があるかもしれません。