YAMAHA SLB200 LTD 元ユーザーが語るEUB界に対する希望と疑問

エレクトリックアップライトを語る 目次

 

 

EUB選びのポイントなどについてはこちらの記事を参照。

エレクトリックアップライト 選び方のポイント

 

SLB 200 LTD サイレントベース

 

エレクトリックベースに専念することを決意し、手放してしまったヤマハのサイレントベース。

 

ただ、このクオリティが素晴らしくなければいつまでも未練を持っていたと思いますし、そういう意味では本当に納得のできる楽器でしたね。

 

トラ目の入ったネックに本格的なエボニー指板、身体をガッシリ固定できるフレーム、ケーブル1本で完結するシンプルさ、コンパクトに収納できるケースなど、EUBの基本形にして完成形だった印象。

 

通常のものだとトラ目とエボニー指板ではありませんが、それでもその機能性に変わりはないでしょう。

 

迷ったらまずはSLBに行くのが無難であり正解なはず。

 

調整は自分でやった

 

ただ、正直言いまして、デフォルトの状態では弾く気にならなかったかもしれません。

 

とにかく弦高が高い!

 

言ってしまえば、エレクトリック上がりでニワカな自分。

コントラバスと同等の弾き心地なのはいいけど、その分だけ敷居が高く辛い面があるわけです。

 

しかし、どこでこういう調整をやってくれるのか分からないし、信用できるかも分からない。

おまけに、素人があれこれ注文するという、嫌なおまけも押し付けることになる。

 

資金面の問題も大きかったし予想もできませんでしたし、こうなるともう仕方ないですよね。

 

自分でやるしかない!

 

意を決し、駒とナットを自分でゴリゴリ削ることにしました。

 

めちゃくちゃ弾きやすくなった

 

完全に素人仕事でしたが、いや、完全なる別物に変貌して驚きました。

明らかに邪道なのかもしれませんが、やっぱり、弦高が低くなると単純に弾きやすいですね。

 

もちろん、あまりにベタベタにしすぎると今度は違う弊害が発生して良くないんですが、調整幅ができるという意味でも安心感がありました。

 

何より「楽器が身近になった」という、この感覚が生まれたのが凄く良かったですね。

ポジションマークを貼り付けたことも大きかったですし、これも敷居を下げるのに効果的なポイント。

 

やっぱり、

 

「イケる!!」

 

と実感ができると違います。

練習も楽しいし、当然、それだけ上手くもなる。

 

人が軟弱と言おうと知ったこっちゃない。

アップライトベースが弾けるという喜びが本当に大きかった。

セットアップの効果は絶大に感じますね。

デフォルトの弦高で弾き続けるのは自分には無理でした。

 

専門業者はいないのか?

 

エレクトリックベースを20年以上続けているとは言え、こちらはズブの素人。

 

にもかかわらず、劇的な変化を起こすことができたのだから、技術のある人がやればもっと凄いことになるのだと想像します。

 

でも、これってどこでやってくれるんでしょうね?

以前、コントラバスを購入したお店では、

 

「あんなもん楽器じゃねぇ!」

 

とサイレントはバッサリでしたし、あんな様子だと持ち込むのは不可能ですよね。

腕の良い頑固な職人さんになるほど、抵抗がありそうだなと。

 

しかし、エレクトリックギターやベースを専門に扱う方が良い調整ができるのかと言うと微妙な気がしますし、いやほんと、専門にやってくれる人がいれば良いのになぁと非常に強く感じた次第。

 

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ピックアップやプリアンプも改良したい

 

SLBが良いとは言っても、音的にはそんなバリエーションが多いわけではない印象だったので、そこも何とかしたいとは思いましたね。

 

トレブルとベースの2バンドをいじれば何とかなるというのも確かな一方、やっぱりもっとパーカッシブだったりアタッキーなところとか、アコースティックな部分も追加したくなるわけです。

 

アップライトベースのプレイヤーさんならスタンダードな方法だと想像しますが、ダブルピックアップにして様々な音を拾ってミックスしたり、そういうシステムが欲しくなる。

 

実際、フィッシュマンのBP100とか持ってましたし、それを追加した方が分かりやすいアタックも抜けてくる感じも出せたし、単純だけど効果は大きかったですね。

 

SLBが無難と言えば無難な感じの音なので、エレクトリック上がりでも使いやすい強烈なパンチがあればより完璧って感じだったかなと。

 

電気系の改良ができるのであれば、本体だけでそのシステムが構築できるのが理想ですよね。

それはさすがに苦しいにしても、理解のある人がいたら嬉しいし絶対に頼りにもなるはず。

 

後、もっと根本的なことを言えば、コントラバス業界からの流用ってだけじゃたぶん駄目なんでしょう。 

それに適したシステムを作らない限り、「代用品」という扱いからはまだまだ抜け出せないのかなと感じます。

 

せっかくハウリングしないんだから低音出したい

 

実用性云々を語ると論外な考えではあるかもしれません

 

でもベースなんですよ?

 

しかも、でっかい長いとんでもないエレクトリックベースなわけです。

 

何かこう、

 

「お上品」

 

な感じがして面白くないところがありますよねEUBって。

そのあたりが代用品から抜け出せない理由なのかなとも想像します。

 

その点、スタインバーガーなんかは新しいポジションを築き上げましたよね。

 

「ただのエレクトリックベースじゃないか!」という声が出るのも分かりますが、もっと『エレクトリック』な部分を活かした面白いものがあればと感じます。

 

そして、そういうことをやってくれる職人さんの登場にも期待したいところ。

 

たぶん、EUB・サイレント楽器に対して「もっとこうなればなぁ・・」とモヤモヤしてる人っていっぱいいると思うんです。

 

と言うか、ユーザーであればほとんどなんじゃないですかね?

 

それぐらい痒いところに手が届かない、どうしたら良いか分からない、非常にもったいない楽器な気がするんです。

 

せっかくエレクトリックなんだからもっと電気的な強化にも目を向けてほしいし、もちろん、直接的な弾きやすさや響きを良くもしていってほしいし、まだまだ進化を期待したい分野ですね。

 

自分はもうアップライトは完全にやめてしまった身ですが、そういう人間でもまた戻ってみたくなる、弾いてみたくなるような心惹かれる楽器と職人さんが登場してくれれば素晴らしいことだと心から思う次第。

 

絶対、需要ありますよ。それこそ世界レベルで。