ベースと左手 (17) 開放弦のコントロール 0フレットを押さえる 

レフトハンドミュート

 

「開放弦もしっかり押さえるつもりで弾け!」

 

なんて精神論みたいなものではなく、本当に押さえて弾こうというのが今回のテーマ。

と言っても、それそのまま1フレットを押さえてしまってはFの音になってしまいます。

 

「ナット付近で弦を軽く押さえる」

 

やるべきことはこれですね。

(16)の方で触れたレフトハンドミュートを開放弦でもやろうという話。

 

こうすることにより開放弦でも立ち上がりやサスティーンのコントロールができるようになります。

 

単純な話ですが効果は絶大。

 

ベースと左手 (16) レフトハンドミュートについて考える

 

What's going on

 

そもそも何でこの方法を身に付けようと思ったか?

この曲を弾く際の違和感をなくしたかったから。

 

【What's going on】と言えば、ど頭で「ドーン」と4弦の開放を鳴らしてのスタートになりますが、この「ドーン」が伸びすぎても困るんですよね。

 

本家ジェマーソンのベースの場合、ずっと張りっぱなしの極太フラットワウンドにスポンジを詰めて鳴らしている為、響きも音の伸び方も通常のエレクトリックベースとは異なるわけです。

 

だから言葉にすると「ドーン」ではなく「ドュゥン」って感じにしないと雰囲気が出ない。

それが押弦のできるポイントであればコントロールも楽なんですが、問題はやはり開放弦であること。

 

「ドーン」で済めばまだいいですが、現実は「ボオーーー」と伸びっぱなしになってしまう。 

ま~、これが実に気持ち悪いんです。

 

この曲に限った話ではなく、モータウンの雰囲気やグルーブを出そうと思ったら、いかにサスティーンをコントロールするか、立ち上がりを良くするか、それが課題になるでしょう。

 

現代的で豊かなサスティーンや倍音が仇になるという、このあたりが音楽の面白いところですよね。

 

完璧で綺麗であることが正解になるとは限らない。

むしろベースらしさや弾力のあるサウンドからは離れていくから奥が深い。

 

このど頭を「ドーン」ではなく「ドュゥン!」にする。

 

たったそれだけでも印象はかなり変わりますし、それをタッチで実現できれば新たな表現力が身に付いたことにもなるはず。

 

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特化した仕様は魅力的だけど辛い面も多い

 

「ジェマーソンっぽくしたいならジェマーソンっぽい楽器を使う」

 

正直言うと、これが一番早いのと思うのも確か。

 

どうやってもそれっぽくならない楽器で必死こいて頑張るより、素直にそういう楽器を弾いてしまった方が早いし、音楽的にも良いのは言うまでもありません。

 

ただ、前述の通り、ジェマーソンのベースってかなり特殊な仕様なので、他のことをやる時にものすごく辛くなるわけです。

 

たとえば、

 

「コントラバスでマーカスっぽくやって!」

「あの音出してよ!スラップやってよ!」

 

と注文される感じとでも言いますかね?

 

要するに

 

出来るわけありません。

 

それを意識して弾いたり試すことは面白いと思いますが、それそのものにしようとしても不可能です。

不毛な努力をするだけになるでしょう。

 

一方、普通のジャズベなどでジェマーソンそのものなサウンドにするのは難しいとしても、「それっぽく」することは何とか可能。

 

たとえば自分の場合なら、

 

・フロントPUを使う

・BASS MUTEを使う

・レフトハンドミュートを使う

・ブリッジミュートして親指で弾くかもしれない

 

など、そういった選択肢から何とかそれらしい雰囲気を作ろうと考えます。

 

一方、ジェマーソン仕様の場合、上記の中で言えばレフトハンドミュートしか選択肢がないような状況になってしまうという。

 

そのミュートにしたって、すでにブリッジ側にスポンジを詰め込んであるから必要がない可能性もあるし、それぐらい特化している楽器になっちゃってるんですよね。

 

最高に魅力的だけど自分がそれ一本だけで行けるのかどうか?

今の自分ではまだちょっと厳しい道だなと感じる次第。

 

オールラウンドな方向を目指す人ならなおさら、癖のある楽器一本で行くのは辛いところでしょう。

 

左手の表現力が幅を広げる

 

「曲の雰囲気を印象付ける決定的な一音」

 

そんなものが存在するのも音楽の面白いところ、深いところ。

 

「たかが音ひとつで」って話かもしれませんが、でも、それがハマるか決まるかで全然違うものになってしまったりするんですよね。

 

特に開放弦というのは弦楽器にとって切っても切れない、超重要で美味しいサウンドなわけです。

 

文字通り何もせずそのまま鳴らすのも美味しいですが、押弦をするのと同じようにコントロールできるようになれば、それだけまた演奏に幅を持たせることができるようになる。

 

慣れないと感覚的にちょっと難しいですが、

 

「0フレットを押さえる」

 

と思えば、そのイメージでレフトハンドミュートの意識も実践も変わってくるはず。

 

開放弦を立ち上がり良くタイトに鳴らしたいのであれば、この0フレットのコントロールが大きな意味を持つことになるでしょう。

 

開放弦だって押弦は可能なのです。