スラップベース プルについて考える 実用性やコツ、疑問など

スラップ・プルの研究 目次

 

 

多用すると色々軽くなる

 

最近はダブルプルなどのテクニックも標準になりつつあるのか、進化というものをひしひしと感じます。

 

ただ、あまりにもプルの手数が多すぎると肝心のボトムの方が軽くなったり、リズム的にもあまりに細かくなりすぎて詰まった感じになったり、そんな印象を受けるのも正直なところ。

 

言葉にするとたとえば、

 

「ドンペペ・ンペッペ・ンペンペ・ドンペペ」

 

みたいな感じですかね?

圧倒的に「ペ」の方が多かったりするとちょっとくどいかなと。

 

これで音が軽い場合、「ドン」が無くなって「ウン」とか「トン」になってしまうと言うか、やってることの割に迫力がいまいちになってしまう感がある。

 

「ドン」の方が休符的扱い、間になってしまうとでも言いますか。

 

ベースの技巧的にいくら凄くても音的に説得力がなくなってしまうのは勿体ない。

手数が多いにしても、まずは確実に「ドン!」が出せることが、プルを活かすポイントにもなるはず。

 

プルの音が大きすぎる弊害

 

スラップをするとなると、ついつい気合を入れてしまいがちな人も多いかと想像します。

 

自分も実際、ライブで思いっきりブッ叩きすぎて指が真っ青になった経験があったり。

感覚もなく動かくなっちゃったんであれはほんと、指が折れたかと思いました。

 

まぁ、それはさすがにやりすぎって話ですが、それぐらい気持ち良い弾き方なのは確かですよね。

スラップソロがバシッ!と決まって盛り上がったりすると、そりゃ病みつきになるのも分かる。

 

ただ、冷静に考えた場合、音質的に前に出過ぎたりそもそもの音量も大きくなりすぎたりなど、アンサンブルを壊す可能性が多分に潜んでいるのも事実でしょう。

 

特にプルの音なんてのは言ってみれば「破裂音」みたいなものです。

ただでさえ尖がってて耳に痛くなりがちなサウンド。

 

無理矢理にコンプやリミッターで抑えてしまうという手もありますが、それが原因で「音が抜けない・・何が悪いんだろう・・・」なんて悩むことになったら本末転倒。

 

プルが強すぎるからサムも強くするとか、それでバランスが壊れたから今度は電気的に揃えるとか、そうやって後付けが延々と続くことが良いとは思えません。

 

目立つためにプルのテクニックを磨いたり気合入れて引っぱるのも良いけど、まずはやっぱり、ボトムをしっかり出すことを意識、サムとのコンビネーションを磨いてこそではないかと。

 

サムが弱いんだったらサムを強化する、プルが強すぎるんだったらちょっと加減してみる、それだけで驚くぐらい変わる可能性もある。

 

強すぎるタッチでしか成立しないサウンドというのは、用途も美味しいポイントも限定的になりがちだったり、不便な面も多いと感じます。

 

ダイナミクスを落とした際、弾き方が分からず一気にスカスカになるとか、あれは怖いですよね。

 

楽器の演奏の技術、表現力としてひとつ目安をつくるならば、「小さな音量」でも充実した良いサウンド、安定したリズム・グルーブを出せることはかなり高度な話。

 

プルの音を小さくバランス良く鳴らせたら、それはかなり凄いことですね。

 

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左手のコントロールも大切

 

スラップの基本と言えばオクターブのパターン。

要はバスドラとスネアのコンビネーションみたいなものですね。

 

「ドンパンドンパン」のリズムだったら「パン」の方を担当するのがプルになる。

 

で、個人的に凄く嫌なのが、この「パン」の方の運指を小指で担当しなければいけないこと。

要はレフトハンドミュートが困難になるわけです。

困難と言うか不可能なぐらいの話だから困る。

 

「ドン」の方は人差し指で押さえて中指でミュートを加えてコントロールできるんですが、どうもこの「パン」の扱いが苦手だったりします。

 

前述のように、プルが強すぎると色々とアンバランスになってしまう印象が強い。

コンプとか通すのも好みではない為、奏法としてこのあたりの操作に課題を感じるところ。

 

音を伸ばしっぱなしだったりすると、ベタっと間抜けになったりキレも悪くなったり、それって凄く嫌なことですよね。

 

例えば、

 

「ドッ!ペッ!ドッ!ペッ!」

 

と弾きたいのが、

 

「ドーペードーペー」

 

になったらものすごく格好悪い。

 

もちろん、後者が活きる場面もありますし、どっちが良い悪いかと一概に決めるものではありません。

ただ、小指の運指で「ペッ!」とタイトに歯切れよく決めるのって意外と難しいから困るわけです。

 

歯切れよくしようとプルが強くなりすぎると前述のように張り出しが過剰になったり、アンサンブルに馴染まなくなったり、そのあたりのコントロールというのはなかなか奥が深い。

 

基本テクニックであるハンマリングやプリング、スライドなども確実に実践できるとスラップは本当に変わりますね。

 

左手のテクニックを使用した際に露骨に音量が落ちてしまうのでは問題ですし、やはり、強力な左手と右手のコンビーネーションが命。

 

弦を乱暴に叩くだけのスタイルを身に付けようとか、そうやって鍛えようなんてするぐらいだったらむしろ、左手の方を重点的に強化した方が先を見る意味でも良いんじゃないかと思います。

 

スラップはもちろん、指弾きでもピック弾きでも絶対に役立つことでしょう。

 

ピックガードの重要性

 

指を深く入れるのが好みかそれとも浅い方が好みか?

どちらにしてもピックガードの存在はプルとの関連性が深い印象。

 

なんでそんな重要アイテムになるのか具体的に言うならば、

 

「弦とボディとの間隔、感覚を決める為」

 

と言えるでしょう。

 

スラップってけっこう機械的な動きになる面も多いから、あんまり不確定要素が入って来てほしくなかったりします。

パターンやフレーズの流れなどすべて含め、それをひとつの動作にしちゃった方が弾くのは楽になりますよね。

 

指の入り方やその距離が一定になるほど、音質も音量もリズムもキープしやすくなるし、その実現のためにピックガードの存在が意外なぐらい重要になってくるわけです。

 

実際、道具の調整をちゃんとすることでスラップってびっくりするぐらいやりやすくなります。

ジョークではなく、ピックガードの上にさらにピックガードを付ける人もいるぐらいですし、こだわる人にとっては本当に想像以上の存在になる。

 

ピックガードひとつで奏法の悩みが解決する可能性すらあると考えれば、大袈裟ではなくスラップ専用アイテムとして考えてもいいぐらい。

 

ちなみに自分の場合、メインベースの塗装がオイルフィニッシュな為、楽器を保護する意味でもピックガードはありがたい存在。

蓄積って凄いですね。使い続けてると本当にそこだけ削れていったり、容赦なくえぐれていきます。

 

こういう場合はその名の通り、正しく「ガード」として役に立つアイテムになると言えますね。

 

ギター的にピックガードって呼ぶんじゃなくて、いかにもベースとして「スラップガード」って認識でいいんじゃないかと思えたりして?