1フィンガーについて考える (8) ダブルストロークとまとめ

オルタネイト1フィンガーの泣き所

 

1フィンガーで16分系のフレーズを弾こうとした場合、以前も話した通り、アップストロークを入れる必要がある場面も多いものです。

 

実践するのは非常に難しいけれども、そこに美味しさが詰まっているからこそ、2フィンガーでは出せないスピード感や独特のグルーブを実現できるわけですね。

 

やっている人が少ない分だけ、オリジリティの確立にも繋がるはず。

 

ただ、繰り返すようですが、実践は本当に困難な奏法だと断言できます。 

フレーズによってはどうにも馴染まない感じになってしまったり、ダウンとアップを緻密に計算しないと上手い具合に弾けないから難しい。

 

ダウンでどっしりと確実に鳴らしたいのにもかかわらず、順番を間違ってそのポイントにアップの方が来てしまうと悲惨なことに。

 

いくら強力なタッチを身に付けようが、電気的に強化しようが、どうしてもアップストロークは弱くなってしまう。

この弾き方で強力なサウンドを得ようするのは恐らく、人体の構造的にも理に適っていない。

 

残念だけど否定できない現実だと思います。

 

ダブルストローク

 

自分が勝手に付けた名前であり、まだ完成にも至っていない弾き方。

簡単に言うと、「ダウンストロークを高速で鳴らす」という奏法です。

 

瞬間的であれば、16分の速いフレーズでもダウンオンリーで弾けるようになる印象。

より実戦的で強力な奏法になることを期待し、取り組んでいる次第。

 

で、なんでわざわざ大袈裟に名前を付けたかと申しますと、2回目のダウンの力の使い方と意識が通常とはちょっと異なるため、必殺技的な感じで認識した方が頭の中でも理解しやすく思えたからなんですね。

 

実際、名前を付けて取り組むようになってからの方が上達は早くなった印象。

「体のどこを使うか?」という意識を強める意味でも、「何となく」で弾くのとは異なります。

 

人間ってのはほんと、そういったちょっとした意識や考え方の違いで不思議なぐらいに変わったりもするから面白い。 

 

指は使わない

 

と言うと、誤解を招きそうですが、自分としては本当にそんな感覚です。

最初のダウンはいつも通りに弾き、問題はそこから。

 

通常のダウン後、間髪入れずに脱力し、今度は腕・肘を引く感じで弦を鳴らすようにします。

指の動きに頼るのではなく、体の他の部分を使って弾く感じ。

 

もちろん、結局は同じ指を使うことに変わりはない為、完全に脱力させて動かしもせずまま弾けるわけはありません。

しかし、ただ指を使うことだけを意識して弾くより、演奏が圧倒的に楽になるのは確か。

 

レイキングにおいても大きな効果を期待できますし、このダブルストロークとアップストロークを組み合わせることで、1フィンガーをより的確に柔軟に使えるようになると考えます。

 

また、これによって得られる感覚を掴めば、2フィンガーにおいても指の順を意識したり、そうやって応用していくことで演奏もグルーブも確実に変わっていくはず。

 

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懸念事項

 

ダブルストロークに利点を見出す一方、指以外の力を意識するあまり、それが変な癖になってしまう可能性も考えられるのが困りもの。

 

あまりに動作が大袈裟になってしまったりすると、フォームがぶれたり崩れたり、肝心の通常のダウンの方にまで影響が及んでしまい、かえって余計な力を使って弾くことにもなってしまいそう。

 

アップストロークの方にまで腕の力を使ったり、体重を乗せようなんてしてしまうと、どんどん演奏が崩れていくのではないかと想像します。

 

一切の揺るぎなく、完全に音もフォームも整え維持したいということであれば、力の使い方も奏法も完全に統一した方が本当は良いのでしょう。

 

人は機械ではない

 

でもまぁ、それってのは何というか、人間の機械化とでも言いますか、現実離れした理想・空論のようにも感じる為、そこを過剰に求めるのは実はちょっと違う気もしますよね。

 

人体の構造や安全性を無視するのであれば、テンポ200以上でもダウンオンリーで弾けるとか、16分のフレーズでも人差し指一本でこなせるとか、その方が望ましいのかもしれない。

 

しかし、どう考えたって無理がありますよね。

しかも、それを全部統一した動作と力加減で実現しろとか、無理難題なんてものじゃない。

それってのはもう、完全に機械の仕事とか、または、素直に違う奏法で攻略すべき話でしょう。

 

とは言え、やってることも音もあまりにバラバラなのでは問題がありますし、そのあたりのちょうどいい塩梅、妥協点を見出すのがなかなか難しいところ。

 

充実したサウンドとグルーブをキープできる限界点、それを見極めやすくなるのも1フィンガーの利点ではないかと感じますし、超人であることを望むのは方向が違うとも思います。 

 

人が演奏する意味、心地よさ、素晴らしさ、それを実感するためにも、1フィンガーに取り組むことは凄くおすすめです。

 

機械的な統一感、人間的な曖昧さや温かみ、音楽に必要なもの、演奏に必要なもの、非常に奥深く取り組めますね。

 

動画

 

www.youtube.com

 

話しているだけでは何なので、実際に1フィンガーで動画を撮ってみました。

時間は短いですが、レイキング、アップストローク、ダブルストローク、すべて使っています。

 

ちなみに使用しているのは、以前に紹介したエデンのミニアンプになります。

 

本当はPUフェンスが欲しかったり、フラットワウンド張ってスポンジも詰めたいところなんですが、まぁ、このベースでそれをやるのはちょっと違うような気がしたり。

 

専用のものをまた新たに完成させようかと考えている次第。

やっぱり1PUでいきたいところですね。

 

そんなこんな1フィンガー、ハマる人はとことんハマる奏法でしょう。

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