【ベース談義】 太い音の出し方を考える (7) エレクトリックであることを再認識する

生音が大きいほど良い?

 

楽器を生音レベルで豊かに鳴らせるのが重要だと思う一方、その音が大きいことだけを求めても、意外と良い結果にはならないのが現実。

 

「声量が必要」と最初に言ったものの、それをそのまま馬鹿正直に受け取るのも本当はまずい。

 

生声に対し、うるさいドラムと張り合えとか、マーシャルフルテンに対抗しろとか、そんなことを要求しても不毛なだけ。

 

また、どんなに凄い声の持ち主だとしても、マイクの使い方が壊滅的に下手とか、再生システムがあまりに酷かったりなど、それで上手くいく道理はないでしょう。

 

電気楽器はやっぱり電気楽器

 

エレクトリックベースも結局のところ、弦振動を拾うのはマグネットPUであり、要はこれがマイクになるわけです。

 

いくら生で大きい音がしていても、そこがちゃんと反応してくれないとか、信号をしっかり送ってあげられないのでは、あまり意味がないかなと。

 

そしてもちろん、アンプ・スピーカー側にどれだけ余裕があるかというのも、すごく大事なところ。

 

PUやプリアンプ、エフェクターに強力なパワーを求めても、受け取る方がいっぱいいっぱいなのでは、音は簡単に崩れたり潰れてしまう。

特に低音の過剰なブーストなど、逆効果になる場合がほとんどな印象。

 

そこに加え、怒鳴り声タッチをブチこむとどうなるか?

まぁ、誰がどう考えても無茶というもの。

 

どんなに思い入れを持とうが感情をこめようが、しょせんは楽器もただの道具。

電気的な部分の現実を見ることも大切です。

  

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アンプの鳴らし方が重要

 

エレクトリックベースで太い音を出そうとするのであれば、いかに上手く効率的にアンプを鳴らすか、それを考えることも凄く大切でしょう。

 

アンプと言っても、これはベースアンプに限定した話ではなく、ベースを鳴らすシステム全般のこと。

「ベースは絶対ベーアンで鳴らす!」なんてのも古い考えですし、環境によってはほとんど役に立たない価値観だとも思います。

 

繰り返すようですが、ブーストオンリーとか足し算だけの方法や機材ばかりを求めても、音はぐしゃぐしゃに飽和するだけだったり、失敗する可能性が高い。

 

楽器本体はもちろん、アンプの性能を活かすのであれば、

 

あえてローやハイをカットしてみる

・異常なピークが出ないように音をまとめてみる

・電気的に増幅しやすいように弦を綺麗に振動させてあげる

・力まずに弾いても鳴るように楽器をセットアップしてみる

 

こんなことを意識してみるとまた音が変わってくるかもしれません。

残念ながら、大音量で超低音を求めるなんてのは、実用的でも現実的でもない印象。

 

全部合わせてひとつの楽器

 

生音だけで判断するのではなく、自分のタッチに合わせて楽器を選んだり調整したり、効率的に増幅するための方法はさまざま存在するものだと思います。

 

いずれにせよ、「太い音=腕力」みたいなイメージは捨てた方がいいですし、生鳴りだけを意識してすべてを決めるのも無理がある話。

 

エレクトリックベースである以上、『エレクトリック』であることを無視するのは不可能なわけです。

 

弦高がものすごく低かったり、力をぜんぜん入れてないようでもパンチのある音を出せる人というのが世の中には存在しますが、そういった人達というのはエレクトリックな部分の扱いを熟知しているのではないかと想像します。

 

これはほんと、ギターなんかは特にそういうものだと思います。

誤解を承知で言うならば、あの生音の寂しさったらありません。

 

アンプの存在を無視したり、アコースティックな豊かさを追求するのも、幻想という気はします。

 

求めているのは腕力?音量?音質?

 

そもそも、ソリッドボディの楽器にアンプを超えるような生音を求めても何の意味もありません。

 

やはり、エレクトリックならではの効率的な増幅方法を考えることが重要になってきます。

電気的な性能をフルに発揮させる為にも、時にはアンプに楽をさせてあげたり、自分も楽に弾いてみたり、そうやっていろいろ実験してみると面白い。

 

また、自分の問題だけではなく、バンド自体の音量も下げてみたりしても、意外なぐらいに音は変わってくるものかもしれません。

 

10Wのアンプが成長して400Wになるとか、そんな話はありえないわけですから、その10Wの中でいかにベストな状態を探っていくか、限界を知るか、それも音づくりの上手さの一つでしょう。

 

そしてその音づくりにしても、本当の意味で太い音を出そうと考えるのであれば、

 

ただの音量を求めているのか?

それとも音質の変化や向上を求めているのか?

 

そのあたりを見極めることが大切。

そこを勘違いしたブースト合戦や他の楽器との音量勝負は不毛というもの。

 

「EQをブーストしても音量が上がってるだけで音質は大して変わってない」

 

そんなこともよくある話ですし、その点に注意するだけでも音づくりや意識は変わってくるはず。

 

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