ベースと左手 (12) 短いスケールへの偏見について物申してみたい

今のベースがメインになって7年か8年。

 

「これ以上の一本はもう存在しないだろうなぁ」

 

と思う一方、まだちょっと興味のあるものもあったりします。

 

その中の一つがスケールの短いベース。

左手をテーマとして考えた場合、かなり重要にもなってくる要素ではないかと。

 

業界への疑念と疑問

 

しかし、そんな避けては通れないはずのテーマが何だか、強い偏見や先入観で支配されている印象。

選択肢もあまりになさすぎる為、ちゃんとした判断ができないのが実に悲しい話。

 

「業界が散々通った道!結果は分かってる!」

 

なんて声もありそうですが、だったら何故、今になって33インチの楽器が増えてきているのか、一時期のスーパーロングスケール信仰みたいなのが薄れつつあるのか、いまいち腑に落ちません。

 

以前はほんと、「ローBを鳴らすのは34インチじゃ無理!」とかよく聞かされたりしたものですが、「ありゃ何だったんだよ!」とツッコミを入れたくなる。

 

今となっては「35インチにも劣らない34インチ!」ってな売り文句を聞くのも当然という。

 

そして、そこからさらに短くして、「34インチにも劣らない33インチ!」なんていけしゃあしゃあと宣伝してたりするのだから、ちょっと笑ってしまいます。

 

中学時代からの憧れ

 

自分が初めて持ったベースはミディアムスケールで、中学時代にとにかく憧れていたのはスペクターでした。

 

それがあってか、小型で良いベースを作るってことに未だに憧れと心残りがあるのが正直な話。

 

まぁ、スペクターは34インチか35インチなので、今欲しいコンセプトからは外れてしまっていますが、「もっとコンパクトで良い音が出るベースがあったら!」なんて考え出した原点なのは確かですね。

 

「なんで日本からこういう楽器が出ないんだろう・・」

「でっかいベースとかフェンダーのコピーばかり作るんだろう・・・」

 

と、よく嘆いたりしたものです。

 

【スポンサーリンク】

 

 

長いほど良いのか偉いのか?

 

スケールについての話をすると、「ベースは長い方が絶対良いんだよ!文句言う奴は弾く資格が無い!」なんて声も出てきそうですが、それってすごく無責任な押し付けだと感じます。

 

じゃあ、そういう人がフルスケールのアップライトとかに対して何の問題もなく受け入れたり、初めて触っても余裕しゃくしゃくで弾けるのかと言うと、果たしてどうなんでしょうね?

 

でかいと言えば、アンソニー・ジャクソンのコントラバスギターなんかにしてもそうです。

「うげ!よくこんなの弾いてられんな!無理!」って感じに終わることが大半ではないかと想像。

 

そもそもその理屈で言ったら、「エレクトリックベース自体アウト!」ってことにもなるような?

 

先入観・固定観念で可能性を潰してほしくない

 

上の話にはちょっと悪意を盛ってたりもしますが、でもほんと、こういうつまらない先入観とか、石頭な価値観で良い楽器が生まれる可能性を潰されているのだとしたら、どうにもアホらしく思えてなりません。

 

真面目に研究したり、まともに作ろうとしているものがあまりにも少なすぎる印象、

 

「スケールが短い=初心者用・安物」

 

みたいなイメージと扱いで止まったままというのは悲しい話。 

 

「音が悪いから駄目!」と言うにしても、それはちゃんと作ってないことが原因なのか、根本的に無理があるって話なのか、個人的にどうもそのあたりの納得ができていない。

 

そして、そこまで禁忌な領域の話なのかと疑問にもなります。

 

もうちょいで2020年ですよ

 

今の時代、質の高い弦があるのはもちろん、良いアンプシステムも手に入りやすくなっているわけですから、当然、以前とは環境がまるで異なっているでしょう。

 

だから本当、楽器も人も馬鹿にしてるような手抜き品じゃない凄いものが出てきて欲しい。

 

しかし、物作りに対して自由の利きそうな個人工房にしても、結局はフェンダーのコピーに終始していたり、フォデラの物真似ばっかやってたり、そういうのばかりだと食傷気味になります。

 

ビンテージの再現だの派手な木材の調達や木工勝負だの、そんなのもういいじゃんと言いたくなるし、何かこう、もっと「おっ!?」てなる面白いものを弾いてみたい。

 

とりあえず、32インチあたりで一発強烈なのをかましてみて欲しいところであり、それが6弦とかだったらより面白そう。

 

34インチのままで全然問題ないのも確かなんですが、このままだとどうにもモヤモヤが残ってて嫌な感じです。