ベースと左手 (10) 右手がもたらす影響などについて考える

右手だって無関係ではない

 

縦振動に関する話で以前触れたことがありますが、左手の運指をより楽に確実なものにするためには、実は右手のタッチも大きく絡んでくると思うところ。

 

たとえば、あえて押弦を弱くしてみて、右手の方は弦を強く引っ張る感じでゆっくり弾いてみると分かりやすいんじゃないかと。

 

いとも簡単に左側の指は引きずられてしまいますし、ピッチも悪くなったりバズも出たり音も潰れたり、酷いことになるはず。

 

効率的に弦を振動させようとすれば、それだけ左手の押弦もスムーズになるし、無駄に力む必要もなくなってきます。

 

再びボナさんの話

 

ああいったプレイとサウンドを実現しようと思ったら、弦の抵抗をバリバリに受けまくったり、それを自ら生んでしまうような弾き方をしていても恐らく無駄でしょう。

 

彼が縦振動で弾いているとは個人的には考えてない一方、タッチのスピードが尋常じゃないとか、弦に触れてる時間がものすごく短かったり、変な溜めがないのは確実ではないかと。

 

弦高下げてライトゲージ張ってフィンガーランプも付けてとか、そんなことをやってると大体は酷いことになるものですが、ま~、ボナさんに関してはそんなの関係ないなって印象。

 

ソフトタッチなように見えても、非常に粒立ちよく強力なサウンドを出すから驚き。

 

やはり、右手と左手のコンビネーションが超高レベルで絶妙だからこそ、あんなプレイが実現可能なのでしょう。

 

右手で弦を引っ張るせいで左手に余計な力が必要になるとか、左手が弱いから右手が力を発揮できないとか、そういうことが皆無なんじゃないかと想像します。

 

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タッチが粗いとフレットにも影響が出る

 

右手のタッチが乱暴な場合、音だけへの弊害では済まされないのが現実。

 

弦が不自然にたわむ程に押し込んだり引っ張ったり、振幅が暴れてバズなんかも発生してしまったりしますが、音に対する影響があるだけでなく、それだけフレットも痛むことになるはず。

 

チョーキングを多用するとかスラップがメインとか、どうしても消耗が避けられない場合、それは仕方ありません。

しかし、普通に弾いてるのにもかかわらず、フレットがやたらと消耗するなんてことでしたら、左右のタッチを見直してみた方が絶対に良い。

 

いかに強く押さえようとしても、ちゃんとフレットの際を押弦できていないのでは意味がない。

 

また、押弦は良かったとしても、それをはるかに上回る弦の暴れを右手で生んでしまっていては、やはり消耗は避けられないでしょう。

 

乱暴に弾くとかえって音は痩せる

 

フレットが痛むということは、それだけ弦振動が妨害されていることだとも仮定してみます。

 

となると実は、肝心の部分は痩せてしまっている場合がほとんどなんじゃないかと想像するところ。

一聴すると派手で力強いようでも実音が乏しくなるのはいただけない。

 

バンドの中では埋もれてしまったり、ダイナミクスを落とすと楽器をまともに鳴らせず一気に存在もなくなったり、そういった事態になりがちです。

 

音づくりの方で例えるなら、やたらとローをブーストしたり歪ませまくったりして実際には使いものにならないという、それを指でやっている状態と言えるかもしれません。

 

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小さな音でも良い音を

 

小音量でも良いサウンドを出すというのは本当に難しいと感じますが、ボナさんなんかはやっぱり、その辺りがありえないほど上手い印象。

 

ライブだけでなくクリニックなどでも実際に目の前で見ましたが、「よくこの弾き方でこんな音が出せるな・・」と驚愕します。

 

小さく綺麗に弾くだけでなく、音量を上げるのも音を暴れさせるのも自由自在。

 

通常のタッチとハンマリングやプリングとの音の差があまりないからか、ものすごく滑らかで整った音になる。

 

しかし、それでなぜ、あんなパンチのある音になるのか不思議になりますし、本当に興味は尽きません。

 

弦を綺麗に振動させる意識が大切

 

今回のタイトルとテーマと逆みたいなことを言うのであれば、「左手基準の右手のタッチ」というものを考えるのも面白そうです。

 

弦高やセットアップの事とも合わせ、的確な弦振動とタッチについて研究してみるとまた新たな発見があるかもしれません。

 

前述のように太い音を得ようとする場合、ついつい力一杯に弾こうとしてしまうものですが、それが逆に音痩せを生んでしまう可能性も高い。

 

となるとやはり、

 

いかに弦を綺麗に振動させるか?

いかに効率的に増幅させるか?

 

それを理解することは凄く重要なポイントではないかと感じます。

 

低い弦高にしたら音がすぐ潰れて使いものにならないなんて場合、明らかにオーバーパワーだったり、適切な振幅を把握してないことになるかもしれません。

 

そのあたりの理解が深まれば出音は必ず良くなります。

そして、それだけ左手も右手も楽になるはず。