Jiraud Black Cloud 5 Limited  意外と普通なPU位置

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特殊なようで実はスタンダード、だからこそ実用的、ジラウドはそのあたりのバランスにとても優れている印象。

 

このブラッククラウドに関しても、PU位置は60年代のJBが基準です。

ゆえに、バランサーをどのポジションに振っても破綻も問題もなく、ちゃんと使える音が出てれます。

 

また、先日の話のように、PU自体に変な癖や安易なキャラの主張などがない為、タッチコントロールによっても驚くほどに音色を変化させることが可能、

そしてそれだけでなく、プリアンプを使用し積極的な音づくりをするのも楽だったりします。

 

PU位置やインピーダンスに無関心な楽器のミックストーンは酷いものですが、残念ながらそんなものが多いのが現実。

どうしても変わったことをしたいのであれば、PUは一個に絞った方が良いんじゃないかと思うところ。

 

「とりあえずハムを2個のせておけば太い音が出るだろう」って感じで作っても世の中そんなに甘くありません。

干渉がひどいと音はかえって痩せるだけだと感じます。

 

ただでさえ変な癖があるPUが多いのに、楽器本体もおかしくPU位置まで滅茶苦茶なのでは、音はグズグズになったりボヤける一方。

ひどい特性の多弦が多いのもこのあたりに大きな原因があるのでしょう。

 

トータルバランスや実用性を考えるとやはり、フェンダーのPU位置は非常~によくできているんじゃないかと思います。

そしてそれ故に、そこから崩すのはなかなか大変なことかもしれません。

 

個人的な好みで言えば、70年代のJBのPU位置になっただけでも違和感があります。

1cm程度の変化でも音に影響があるという、それぐらい繊細で設定が難しい領域なのだと感じるところ。

 

もちろん、まだまだ良い音が隠れているのだとも思いますが、しかし、それを発見するには膨大な実験が必要になりそうですし、また、それが果たして実用的なのか好みであるのか、また難しい話になってくるんじゃないかと。

 

繰り返しになりますが、ジラウドはかなり独特で特異な存在であるようだけれども、やはり、普通なところは意外なぐらいに普通なものだとも思います。

ブラッククラウドも基本はJBのそれですし、本体に関してもPUに関しても、実はアナログ思考にも程があるってぐらいかもしれません。

 

その一方で、フェンダーコピーに甘んじているだけでは辿り着けない領域に踏みこんでますし、その信念とこだわりがちゃんとオリジナリティを生んでいる印象。

 

まぁ、「欲しいモン作っただけ」ぐらいなノリでできた可能性も多分にある気もするけれど、いずれによせ、芸術品を目指すみたいな扱いではなく、「使える道具」として非常に優秀であることに間違いはないでしょう。

 

弾いてなんぼな良い楽器です。