Jiraud Black Cloud 5 Limited ヘッドデザインとテンションバランス

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テンションバランスという言葉が正しいかどうかはともかく、感覚としては非常に大事な要素です。

 

今ではパーツから弦から何から含め、多弦ベースの改良もかなり進んできた印象ですが、一昔前は本当にひどいものが多かったですね。

 

特にローB弦の実用性が壊滅的で、ベロンベロンで音程感も張りもなかったり、価格に関係なく使いものにならない製品が溢れていました。

 

一見は凝ったつくりと良質な材のようでも、弾き手と作り手の感覚の乖離がひどいと言うか、気持ちいい音で鳴ってくれる多弦は本当に少なかった。

 

ジラウドはそのあたりにかなりうるさい感じで、実際、ヘッドデザインとペグ位置などにも相当なこだわりがあるはず。

 

自分が今まで所有してきたものの中には、ナットからローB弦のペグまでの距離が異常に短いものなどもありましたが、悪影響が多く出ている印象が強かったです。

 

ローB弦の太さを考慮すると、短距離では綺麗に巻けなかったり、それに加えテンションバーの存在もあって、不自然に曲がったり変な角度もついてしまう為、とにかく音程感も張りも微妙になってしまう。

 

他にも、正面から見て斜めにと言いますか、弦に妙な角度をつけるものなどもありましたが、ベース弦でそれをやろうというのは無謀に思えるところ。

 

レスポールのヘッドとか、その弦の張り方や角度をイメージしてもらうと分かりやすいかもしれませんが、あれはギター弦とその太さだから許される印象。

 

ベースならば、弦が素直にまっすぐ張れるようにした方が良いんじゃないかと。

 

その点、ジラウドのヘッドというのは、

 

・弦をスムーズに張る為、十分な余裕を持たせられる位置を計算

・なおかつなるべくコンパクトに抑える

・軽量ペグを使用しヘッド落ちやデッドの発生にも気を付ける

・そしてもちろん、オリジナリティも主張する

 

こんなことが考えられているんじゃないかと。

 

一部のモデルはちょっと違いますが、オリジナルシェイプの楽器はヘッド角もしっかり付けられていたり、やはり、テンションバランスやボディ鳴りなどについての強いこだわりを感じます。

 

34インチではありますが、スケールを伸ばしたいって気にもならないし、特殊な弦が必要になるわけでもないので、実用的で扱いやすくて助かります。

 

また、このブラッククラウドの場合、指板とボディセンターと合わせるように、ヘッドにシャム楽器がラミネートされてるのも嬉しいところ。

音的な意味でも見ため的な意味でも、上から下までとにかく統一感があります。

 

ただ単に「弦を一本増やしてみました!」みたいなものとは次元が異なるでしょう。