速弾きの効率化と影響 縦振動のタッチ (6)

縦振動は特殊な弾き方?

 

縦振動のタッチと一言にまとめてしまうと限定的なイメージを持ってしまったり、または変わった奏法のように認識されがちな印象。

 

実際、それならではのサウンドがあるのは確かですし、完璧な縦振動による凄まじく濃密な低音には憧れを感じます。

 

しかし、そこだけを目指すのも個人的にはちょっと違う。

0か100かの話で区切ってしまうのはもったいない。

 

そういった極端な切りかえが面白くもあるかもしれないけど、タッチを研究することによってそのコントロールが身についてくると本当に楽しくなる。

 

太い音を出すという話だけにとどまらず、曲中における微妙なニュアンス付けなど、多彩に表現できるようになるはず。

 

縦振動を知る以前の話

 

ずっと縦振動のタッチの習得に取り組んできて分かったのは、速弾きなどに対しても大きな効果を望めること。

 

10年以上前の自分を思い返してみると、今とまったく違うことに笑ってしまいます。

 

・弦高は紙一枚入るかどうかで恐らく1mm以下

・ライトゲージの弦を好みタッチも軽くほんの触れる程度

・バズも俺の個性・アグレッシブなアタックだと悦に入る

・プリアンプでローをフルブーストが常

・フィンガーランプを取りつけ指が深く入らないようにする

・テクニカル系を気取りって隙あらば速く弾こうとする

 

冗談や大袈裟ではなくこんな感じだったなと。

 

そんな中で縦振動のタッチに出会ったこと、色々な経験を経てからというもの、随分と考えが変わりましたね。

 

そして、「技巧派を目指すのなんてもういいかな・・俺には無理かな・・」となったわけなんですが、不思議なもので今の方が当時よりも速く弾けるようになっているから面白い。

 

肝心の音については比べようもないぐらいに太くなり、あの当時とではグルーブもずいぶん変わっただろうなとしみじみもするところ。

 

使う楽器のサイズは大きくなってるし、弦高も遥かに上がっている。

表面的に考えた場合、どう考えても速くなるわけがない気がしますが、世の中わからないもの。

 

タッチの練習に取り組んできたことで成長したのを実感する次第。

 

効率が良くなって怪我に悩まなくなった

 

音についてだけの話ではなく、怪我に悩んでいたのもかなり解消されたように感じますね。

低い弦高で楽しようとしてた頃の方が腱鞘炎などに苦しんでいたのだから、何とも皮肉なもの。

 

そんな実体験から話しますが、縦振動の習得への取り組みは様々な面において本当に大きな効果を期待できる。

 

弦を無理に引っぱったり力任せにしてたどり着けるものではない為、縦振動を意識するほど効率的に確実に音を出すことが可能になっていくわけですね。

 

限定的に太い音を出すことだけを目指すのではなく根本的な基礎も見直したり、弦振動とその方向を意識すれば本当に音が変わっていきます。

 

そして無理がなくなるということはやはり、腱鞘炎や怪我に悩む人などにも大きな効果を望める。

 

「楽器を鳴らすのに必要な力や運動はどんなものなのか?」

 

それを考えるだけでも違ってくるはず。

 

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どんなことを意識すべきか変えるべきか?

 

縦振動に限らず良い音を出すためには、

 

「いかに弦から指が素早く離れるか?」

 

それが重要な印象。

 

どんなに強く押しこんだところで、指がいつまでも弦に触れていたり残っているようではまずい。

 

指を素早く抜かなければ結局、弦が元の位置に戻ろうとしてしまったり、その力に指が負けてしまう為、それだけ振幅は小さくなり音量も落ちてしまいます。

 

そして当然、指が抜ける方向が悪くなれば弦も不要に暴れてしまう。

 

指を抜くスピードもタイミングも悪い場合、ただ力んで無駄に疲れるだけになってしまったり良い効果も出てきません。

 

タッチスピードを得るためには脱力も大事だし、もちろん指の使い方も重要です。

 

速弾きなどへの影響

 

縦振動の習得は言ってしまえば深いレベルでの基礎の見直しになってくるので、速弾きに対し効果があるのも当然といえば当然な話。

 

無闇にただ速く動かすのではなく、

 

・どうやったらもっと良い音を出せるのか?

・具体的にどうしたら太い音になるのか?

・どうしたらもっと指が速く動くようになるのか?

 

そういった問題と真剣に向き合うことになるわけですから、やっぱり色々変わってきます。

 

また、「こうした方が良い!」と誰かがアドバイスしたところで、人によって手の大きさも指の長さも関節の柔らかさなども違うから、話がなかなか難しい。

 

傾向としてこの方が理に適っているという方法もあるとは思いますが、最終的にはやはり、自分なりにベストな方法を探っていくしかないものです。

 

縦振動への取り組みは練習内容をより充実させてくれますし、音が太くなるという具体的な効果が出てくれば演奏がどんどん楽しくなってくる。

 

そしてそれだけでなく、速弾きなどへの恩恵もあることに気付くとさらに面白くなっていくでしょう。

 

動画

 

そんなわけで今回の動画は速弾きを意識して弾いてみました。

軽く触れるぐらいのタッチと縦振動で弾くことを意識したものとで音が違うはず。

 

※ヘッドホンなど推奨。

www.youtube.com

 

特に今回のように、シングルコイルでリアPUオンリーなんてセッティングの場合、弦を押しこむことを知っているか知らないか? それでかなりの違いが出てくる印象。

 

「リアで太くかつ粒立ち良く」

 

リアが美味しいフレットレスやその愛好家なんかにとっては凄く大事な要素にもなってくるでしょう。