縦振動のタッチと生音

なぜ太い音が出るのか?

 

まずはアコースティックと言うか、生音の面から考えてみようかと。

 

これはもう単純に、ボディがよく鳴るようになるからでしょう。

 

弦を垂直に押しこむことによって駒に圧力が加わり、その結果、ボディもより効率的に振動するようになります。

 

弦を真横に引っぱるのと真下に押しこむのとで差は明らかです。

 

極端な話、弦が駒の上でだけ振動するような状態では、ボディ鳴りは得づらくなってしまうはず。

 

縦振動の実感ができない?

 

以前にも話しましたが、ボディ鳴りもエージングも実感できないなんて人は正直、タッチに問題を抱えていたり、楽器のセットアップもよろしくない可能性が高い。

 

「低弦高かつ横弾きライトタッチ」と揃っていたら要注意です。

 

また先日は、「縦振動させれば低音もしっかり出てくる」と話しましたが、残念ながら、効果の薄い楽器というのが存在するのも事実。

 

とにかく生音が寂しく、ボディ鳴りと縁遠いようなものは弾いていて悲しくなる。

 

そういった楽器では、タッチによる音の変化を実感するのは難しくなるし、縦振動の練習をするにも、なかなかその感覚が掴みにくいかもしれません。

 

そしてやはり、エージングの実感も出来ない可能性が高いんじゃないかと想像。

 

根本的なエネルギーが足りないと言うか、そもそもの声量も体力も無いみたいなものですかね?

 

ボソボソモゴモゴと声を出すのがスタイルという事であれば仕方ありませんが、そんな気がないのであればまぁ、タッチの研究をした方が絶対に良い効果が出る。

 

楽器本体の方にしても、妙な木材を接着剤で何とかしたような物に対して疑問が出てくるんじゃないかと。

 

ジラウドがディープジョイントやシンプルな材料にこだわるのはやはり、ボディ鳴りとタッチコントロールに強い意味を感じているからだと思います。

 

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横振動は良くない弾き方?

 

こうして縦振動の話をしていると、横振動が悪のように聞こえてしまうかもしれません。

 

結局のところ、縦でも横でも斜めでも、欲しい音やグルーブによってプレイヤーが自由に選べばいい話です。

 

楽器によっては完璧な縦振動で弾くより、角度をずらした方が太く大きな音が得られるものもありますし、絶対視するのは違う。

 

一方で、その選択肢をはなから奪うようなものって楽器としてどうなのかなと。

どう弾いても反応が希薄で無表情なのでは面白味がありません。

 

ボディ鳴りを感じない、エージングの効果も薄い、抑揚も表情も無い、ただPUとプリアンプで音を構成するような物のどこがアコースティックなのかと疑問になります。

 

そして、高級で凝った物になるほど、意外とその傾向が強くなるのもどうかと感じるところ。

 

エレクトリック楽器だから生音は関係ない?

 

アンプやエフェクター任せだったり、生音を無視するのには賛同できません。

 

縦振動やエージングがオカルト的に感じるようであれば、それはちょっと問題でしょう。

実際は、物理現象として至極まっとうな結果ではないかと言いたくなる。

 

百歩譲って弦振動だけに関心を持つにせよ、初動の振動方向や振幅の大きさを考えることは重要。

アタックのつけ方にも色々な方法があり、サスティーンのコントロールも大事なわけです。

 

それも何も考えず、ただただ「生音は関係ない!」と言うのは、逆に不自然きわまりないような?

 

また、マグネットPUだからこそ、縦振動の意味が大きいということもある。

 

これは次回の話にしますが、音をつくる要素ってとにかく複雑怪奇に絡みあっている為、あれはオカルトこれはオカルトとか言ってるより、その大きな要点をまとめてみた方がよさそうかなと。

 

生音で確かめる縦振動の効果

 

というわけで、今回も縦振動の実験動画を。

 

生音で挑むのは少々無謀な気もしましたが、W-BASSの鳴りなら効果を十分確認できますね。

軽くつま弾くようなタッチとボディに押し込むようなタッチでは音が異なります。

 

たとえソリッドボディの生音であっても、それは同様と言いますか、結局はそれがアンプから出す音にも反映されるのが現実というもの。

 

※低音がちゃんと出るヘッドホンなどを推奨。 

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生音で大した変化を感じない楽器では、タッチコントロールを実感するのは厳しい面があります。

そして、それをアンプやエフェクターで何とかするというのは疑問になるところです。

 

好みやスタイルはどうあれ、「生音は関係ない!」と言い張るのは、やはり無理がある話でしょう。